ブンデスリーガ第26節が終了した。そして、上位5チームが勝利を収めるという力の差が出た結果となった。今回はそのような第26節の注目試合の雑感を書いていきたいと思う。




ダルムシュタット-バイエルン

 現在勝ちなしが続いている最下位ダルムシュタットとCLラツィオ戦の勝利から復調したバイエルンの一戦。下馬評としてはもちろんバイエルンの快勝、それも前節のマインツ戦のように大量得点を決めてくるだろうという予想。結果としては5-2でバイエルンの勝利という予想通りの試合となった。しかし、試合を見てみるとまだバイエルンはエンジン全開には至っていないのかなというところが散見された。特にキミッヒの不調。ゴレツカとパブロヴィッチの補完性の良さから右SBに回されることが多くなったキミッヒだが、最近はイマイチ調子が上がらない気がする。このポジションにはマズラウィがいるが最近練習に復帰したので、その時のキミッヒの調子次第ではマズラウィが優先して使われることもあり得る話であろう。この試合のポジティブな要素はとにかくムシアラがスーパーだったことだ。ムシアラは非常に良い選手だが、特にここ最近は目を見張るものがある。ぜひその目で確かめて欲しい。



フライブルク-レヴァークーゼン

 金曜日にELベスト16の試合をこなした2チームがこの週末に対戦した。この試合は堂安がとにかく脅威になっていた。同点ゴールはもちろんグリマルドのアップダウンに合わせた守備でのランニングなど非常に献身的に働いた。局面的な守備はまだ甘いものところがあったが、レヴァークーゼン相手に接戦を演じることができたのは堂安がいたからだろう。両チーム金曜日に試合を行ったため、シュトライヒ監督は死なば諸共の精神で積極的にハイプレスを敢行。いつもよりコンディションが悪いレヴァークーゼンは多少の面食らったため、ピンチもそれなりにあった。だが、試合開始直後に決めたヴィルツを始め、この日久しぶりの先発起用だったフロジェク、伝家の宝刀を発揮したシックの得点により見事に勝利。フライブルクも悪い試合ではなかったが、レヴァークーゼンが自力の違いを見せた試合だった。やはりフライブルクの課題は上位陣に勝てないところ。そこさえ改善できればもっと上位に食い込んでくるだろう。レヴァークーゼンとしては試合内容はともかく勝ち点3を取ったので文句のない試合だったであろう。



ドルトムント-フランクフルト

 自分はこの試合はフランクフルトが快勝すると思っていた。ドルトムントは最近調子が良いが、それは対戦相手が比較的弱いからだと思っていたからだ。だが、この対戦カードでドルトムントが勝ったことにより、自分の中でのドルトムントの評価が格段に上がった。試合内容としてはドルトムントが握り、フランクフルトがカウンターで返す展開。実際フランクフルトの1点目もDFの間を抜けたマルムシュのシュートがキーパーに弾かれ、そのこぼれ球をゲッツェが決めた。先制点を取ったことでこのままフランクフルトが勝つ流れだと感じていたが、結果は3-1でドルトムントの勝利。正直なぜ勝てているかわからないところもあるが、このような試合で勝ちきれるのがドルトムントおよびテルジッチの強さか。この試合に勝ったことでこれからのバイエルンやシュトゥットガルト、レヴァークーゼン相手にもしかしたらと思わせてくれる。