いわゆるヘサヨ系の人がSEALDsの中核派に対する対応に表現の自由とか、権力に迎合しているとかと難癖をつけていますが、そのとのやり取りをTwitterで見ていると、確かにSEALDsのなかにはかなり警察に親和的な考えの人もいるようです。

ここで考えてみる必要があるのは、彼らは革命をしようとしているのではないという事です。かつて私が経験した学生運動は、そもそも日本を、日本の体制を否定し、変革乃至は打倒する事が出発点であり、共通の認識でした。
しかしSEALDsの運動は、日本を肯定し、憲法を守ろうとする運動です。そして日本を、日本の体制を壊そうとしているのは他ならぬアベ政権と考えているわけです。
SEALDsは、そのアベ政権から日本を守る闘いをしているのですから、体制を変革乃至は打倒する対象とは見ないし、警察も敵とは思わないのではないでしょうか。
そうだからこそSEALDsの運動は、わずか数ヶ月のうちに驚異的な広がりを見せ、広範な国民的運動として結実しているのだと思います。
私も含めて、反権力が心の芯まで染みついている人間にとって、SEALDsの運動は、その綱領的な部分(あるとするなら)も含めて馴染めない事はありますが、逆にこうしたSEALDsの運動だからこそ、ここまでアベ政権を追い詰める事ができたのではないでしょうか。
TwitterやFacebookやネットプリント、そうした様々なSNSを武器にして、お洒落に、まるでスターのように、ラップに合わせてマイクを持つ、SEALDsの若者を、要らぬ難癖を付けて批判することはひとまずやめようじゃないですか。
警察はいずれ権力の本当の姿を見せるかも知れません。しかし権力が機動隊や催涙弾で実力行使をすれば、もっと広範な国民運動が起きる事になると思います。
今私たちは、日本国憲法が創り上げてきた戦後の民主主義を、初めて国民自身の力で守ろうとしているのです。
そして今、私たちに必要な事は、広範な反ファシズム統一戦線だと思います。それは右も左も、思想もない、憲法を守る、ただその一点だけでいいのではないでしょうか。