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相模原「タナココ」です

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「明日、誰かに話したい!」

そんな、心と体の健康に役立つ研究論文をわかりやすくお伝えします。

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☕️  巡りを支える身近な食材とは?

仕事や作業に集中していると、気づかないうちに同じ姿勢が続き「座りっぱなし」になることがあります。

 

その間、体の中では「巡り」に少しずつ変化が起きています。特に下半身では「滞り」が起こりやすく、体の状態に影響することがあります。

 

最近、こうした「座りっぱなし」の時間が体に与える影響と、それに関わる食品成分について調べた研究が報告されました。

取り上げられたのは、私たちの日常でも馴染みのある食材です。

 

中医学では、同じ姿勢が続くと巡りが悪くなり、とくに下半身ではその影響が出やすいとされます。続くと「瘀血(おけつ)」と呼ばれる状態につながることもあります。

 

今回注目された食材は、中医学でも巡りを整えるものとして扱われてきた背景があります。

 

現代の研究と中医学の見方が重なる部分があるのも興味深い点です。

 

その食材とは何か──続きを見ていきます。

 

 

 

🪑 座りっぱなしで起こる「巡りの低下」

座っている時間が長くなると、脚の重さや冷えを感じやすくなることがあります。

今回の研究では、参加者に2時間動かずに座ってもらい、その前後で血管の働きがどのように変化するかを詳しく測定しました。

 

特に脚の血管は座った姿勢で曲がるため血流が低下しやすく、血管が広がりにくい状態になっていました。

 

こうした変化は脚だけではなく、腕の血管でも見られました。上半身・下半身のどちらも座位の影響を受けており、年齢や体力に関係なく起こることが示されています。

 

見た目には変化がなくても、体の中では着実に巡りが弱まっていきます。

 

座りっぱなしの時間が重なることで、体に少しずつ負担がかかる様子がうかがえます。

 

 

 

🍫 身近な「ココアの成分」が注目された理由

研究では、この「座りっぱなし」で起こる変化に、特定の成分が関わるかどうかも調べられました。

 

今回扱われたのは、ココアやチョコレートにも含まれる「フラバノール」と呼ばれる成分です。ポリフェノールの一種で、植物が自らを守るために作り出す物質とされています。

 

特に注目されたのは「エピカテキン」と呼ばれる成分で、カカオ分が高い食品に多く含まれています。私たちが普段の生活でも触れる食材の中にある成分です。

 

こうした身近な成分が「座りっぱなし」の時間にどう働くのか、研究では丁寧に検討されています。

 

 

 

🔬 どのように調べた?

研究の流れはシンプルです。

 

① ココア飲料を飲む(フラバノールあり/なし)
② 2時間座り続ける
③ 座る前後で血管の働きを測定する

 

フラバノールの有無以外は条件を揃え、成分そのものの働きがわかりやすいよう工夫されています。

これにより、座位による変化と、成分の影響を明確に比較できる構成になっています。

 

 

 

🩸 座っているあいだに見えてきた変化

2時間の座位後、血管には明確な変化が現れました。

脚の血流は低下し、血管が広がりにくくなっていました。この傾向は腕の血管でも同じように見られ、体のどの部分でも座りっぱなしの影響を受けていることが示されています。

 

座っているあいだに続けて測定された血流も全体的に低下し、この状態が続くと血管が広がりにくくなります。これは年齢や体力に関係なく見られる変化で、若い人でも同様でした。

 

外から見える変化はなくても、体の中では巡りが妨げられています。

 

座りっぱなしの積み重ねが、少しずつ負担として現れてくることが示唆されました。

 

 

 

👐 フラバノールが体を支える?

興味深いのは、フラバノールを含むココアを飲んだ場合です。

座位後に低下していた脚・腕のどちらの血管も柔軟性が保たれていました。

 

さらにこの傾向は、体力の高い人・低い人のどちらでも同じように見られました。普段の運動量に関係なく、フラバノールを摂った条件では座りっぱなしによる変化が和らげられていました。

 

 

 

🌱 中医学から見える「巡り」とのつながり

中医学では、同じ姿勢が続くと「滞り」が起こり、巡りが低下するとされています。

 

そして巡りが十分に保たれない状態が続くと、血管の働きにも影響が出ると考えられます。

 

座位で血管の柔軟性が低下するという今回の結果は、この「滞り」の概念と重なる部分があります。

また、フラバノールが血管の柔軟性が維持されたという結果は、中医学で言われる「巡りを整える食材」の効果とも繋がります。

 

体系は異なっていても、姿勢が巡りを乱す点や、特定の食材が負担を和らげる可能性を持つ点など、両者が共有する視点が見えてきます。

 

今回の研究結果は、日常の中で巡りを保つためにどんな食材を取り入れるかを考える際の参考になる内容です。

 

 

 

🧎 日常の「座り時間」と向き合うために

今回の研究は、私たちが日常の中で無意識に続けてしまう「座りっぱなし」とどう向き合うかを考える手がかりになります。

座位の時間が長くなると血管の柔軟性が低下しやすくなる一方で、フラバノール(とくにエピカテキン)がその変化を和らげる可能性も示されました。

 

フラバノールはココアや高カカオチョコレートなど、生活に取り入れやすい食品に含まれる成分です。

もちろん、これらの食品だけで座りっぱなしの影響を完全に防げるわけではありません。それでも、こまめに姿勢を変えたり座る時間を調整したりしながら、巡りを支える成分を取り入れることで、体への負担を軽くする助けになります。

 

身近な食材を活用することで、「座りっぱなし」の時間をどう整えていくか──日々の過ごし方を見直すヒントになる研究でした。

 

 

 

🙇 お読みいただきありがとうございます 🙇

 

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