三重大 金哲彦氏の講演 | 三重県の高校教員Nのブログ

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地理歴史・公民科の教諭が、日課のランニングや史跡訪問の様子等をレポート。

 三重大学・三翠ホールにて、三重大学病院と「生命の駅伝」が共催する、ランニングアドバイザーの金哲彦氏の講演『がん患者にとってのマラソン~自分と亡き妻のがん体験』を聴いてきました。

 自身の42歳時の大腸がん体験(ステージⅢa)と、市民ランナーだった氏の配偶者の9年間に及ぶがん闘病生活(昨年逝去)がテーマでした。市民ランナー誌『ランナーズ』の最新号(2024年6月号)のP48にも、氏自身が寄稿した同内容のレポートが掲載されていて、事前に「予習」をして臨みました。

 主催者から「講演後の質疑応答の際に、何か質問するように。」という指導(?)が入っていて、「ランニングのことではなく、がんに関する質問をするように。」という条件が付いていたので、講演を聴きながら何を聴こうか思案していました。

 実際に私が行った質問の要旨は、以下の通りです。

 「講演の中で、「自分の身体ががんに侵されていても、意外にランニングはできてしまうものなのです。」というお話がありましたが、運動を続けることでがんの進行が早くなってしまっていたということはなかったのでしょうか。また闘病中のランニングは、今思えば、身体に負荷がかかりすぎてキツかったことは実際に無かったのでしょうか?」

 氏の回答の要旨は、以下の通りです。

 「ランニングと病気の進行の相関関係については、正直言ってよくわからない。治療中のランニングの身体への負担については、自分自身は抗がん剤治療を選択しなかったので、治療中のランニングは苦にならなかったが、配偶者は抗がん剤治療をしていたので、走るのはかなりキツそうだった。」

 氏の講演会後の、三重大学の医療関係者による挨拶の中で、以下のような内容が紹介されました。

 「ランニングなどの運動により、がん治療の副作用をある程度抑え込めることは、ほぼ承認されている。一方で、ランニングなどの運動により、がんの進行自体を鈍化させられるか否かについては、鈍化させられるという意見もあるが、まだ充分に証明されていない。」

 個人的には、決して身近なテーマではありませんでしたが、とても勉強になりました。
 質問に備えて講演会を聴くという作業も、今思えば有意義でした。

 この日は、午前中に他所で走ってきましたが、講演会終了後に、三重大学の構内と周辺を走り足しました。

午前に、11㎞走(5分56秒/㎞)
午後に、07㎞走(5分57秒/㎞)

[写真は、三重県津市の三重大学・三翠ホールにて]
(2024.5.11撮影)