人間関係で、「如何にサポートされているか」が、寿命の長さ・心身の健康・幸福感そして学力にさえも影響を与えているか、とは神経生理学者Dr.Daniel Siegelの持論ですが、Dr.James Coan(バージニア大学教授)による面白い実験があります。(The Bioloby of Belief by Bruce H. Lipton 出典)
この実験は、女性たちの足首に電気ショックを与えるのですが、3つの異なった条件のもとでなされます。一つのグループは愛する者の手
を握りながら、二つ目のグループは見知らぬ男性の手
を握りながら、三つめのグループはphysical contact 身体の接触が全くない状態で行われました。
実験前の不安度と、ショックを与えられている間の痛み
のレベルが測定されました。手を握ってないグループは勿論予想通りに両方とも高レベル
の数値を出しました。愛する人に手
を握られていたグループは、正反対に両方の数値は非常に低いもの
でした。見知らぬ男性の手
を握っていたグループでさえも、全く身体の接触がないグループよりは低い数値を出しました。
またまた面白いことに、見知らぬ男性の手を握っているグループの数値はばらつきがない限定的なものでしたが、愛する者から手を握られているグループは、その相手への思いの程度によって、数値が異なりました。信頼と愛が大きければ大きいほど、女性達の不安と痛みの度数は非常に低く抑えられた
、と言う結果となりました。
私もアメリカにいた時、歯医者さんでの治療時、或いは出産時にアシスタントが手を握ってくれたことが、痛みを和らげてくれるのにとても助かったことを覚えています。実験なんかしなくても、重々こんなことくらい理解できるわ、と言う感じもありますが、感覚的に研ぎ澄まされていないと、世の中、納得するのに数字が必要な人も多いですから仕方ないです(笑)(^~^)
愛情を持ってサポートされていることは(ここでは手を握ってあげるという行為)、血圧を下げ、ストレスを和らげ、健康を促進し、身体の痛みも軽減する、と結論付けています
瀕死の動物も、ほったらかしにしておくと死んでしまうけど、充分に愛情
をかけると快復する、と以前読んだことがあります。赤ちゃんでもお年寄りでも、愛情に応えて元気になろうとしてくれますね。健康で丈夫に見える私達大人達も、愛のあるサポートでより良い人生を築ける、と言うことを教えてくれています。
アメリカにいると、ハグしたり、キスしたりあちらこちらで見ますが、友人親子がどんなに親子喧嘩をしてもどちらかが出かける時は、必ずハグしていたのをみて、スキンシップ(英語ではphysical contact) のパワフルさ
を感じたことがあります。言葉では補えない、言葉に勝る愛情の表現
ですね