カメラやブザー、売れる防犯グッズ 加古川・女児刺殺
兵庫県加古川市の市立別府(べふ)小2年、鵜瀬柚希(うのせ・ゆずき)さん(7)が刺殺された事件をきっかけに、周辺住民の防犯意識が高まっている。防犯カメラの設置を急いだり、自宅前を照らすライトを設置したり――。防犯グッズを、レジの横の「特等席」に移した店もある。
「できるだけ早く設置したい」。柚希さんの事件後すぐ、神戸市灘区の防犯機器会社の担当者に、事件現場からほど近い加古川市内の県営団地の自治会長小山佳宏さん(49)から、団地内への防犯カメラ設置の見積もりを催促する電話があった。
団地では数年前から、車上荒らしが相次ぎ、自治会が防犯カメラの設置を検討していた。小山さんは「団地には小さな子どもがいる家庭が多い。事件を不安に感じる人がたくさんいるはずだし、犯罪が起こってからでは遅いと思った」と話す。
19棟に約410世帯が入居する。住宅を囲む駐車場に、約30台の防犯カメラを取り付ける予定だ。団地内の通路など、敷地の7~8割を撮影できる。数百万円の設置費用は、約30年間積み立ててきた自治会費から工面する。自治会の話し合いで「こんな時のために役立てて」との声があがったという。
ホームセンターのナフコ加古川店(加古川市野口町)は事件後、防犯グッズの売り場をレジ横の見やすい場所に移した。売れ筋は、車のライトなどに反射して光る「反射タスキ」や防犯ブザー。2カ月に1本ほどの売り上げだったタスキが、事件後1週間で10本売れた。笹井正幸店長は「塾などで、夜間に外に出るお子さん用に買っていく保護者が多いようです」という。
店を訪れた、小学5年の子を持つ母親(37)は「うちの子も防犯ブザーは持っているが、もう電池が切れてしまっているので点検し直さないと。外出先への送り迎えも、できるかぎり実践しています」と話した。
同市内の別のホームセンターでは、人が前を通ると感知して明かりがつく「センサーライト」が売れるようになった。店長は「事件が自宅前だっただけに『センサーライトがあれば防げたかもしれない』と言って購入していく住民が多い」と話した。