黒くてつやつやしててかわいいでしょ?
これなぁに?って母に聞くと
「一重の山吹の実よ」とのこと。
不思議な事に、一重の山吹には
こうした実がつくのだけれど
八重山吹には、実がつかないのだそうです。
それどころか、雄しべも雌しべもない。
挿し木をするしか増やす手立てがないそうです。
なんで、そんな植物が出来たんだろ。
そんな話をしたあとで、母が言いました。
七重八重 花は咲けども 山吹の
実のひとつだに なきぞかなしき
(兼明親王 カネアキラシンノウ/後拾遺和歌集)
むかし太田道潅(オオタドウカン)が、突然の雨に
山道の一軒家で蓑(みの)を貸してくれないかと頼んだところ、
その家の女性が 八重山吹を一折り差し出して
「実の(蓑)一つさえないのです」と返事をしたという
そんな話の歌だと教えてくれました。
さらっとそんな歌が出る母が素晴らしいな、と思い
なんでそんな才能は受けつがなかったのだろうと
あ、掃除キライなところは似ていますヨ。
さや

