私は男子校出身である。正確には、中高一貫校に入り、中学は男子校、高校は共学だった(その後中学も共学になったが)。

しかし、内部進学と外部進学がいて、外部進学の半数のみが女子だったわけで、単純計算で25%しか女子がいないわけだ。

だから、内進と外進が高校2年生でクラスが同じになっても、男子クラスが一定数あるわけだ。

結果としては、私は中学から高校2年までの5年間男子クラスで育った。

そして、3年生で女子と一緒になっても、しゃべれるわけがない。

 

思えば、私は小学校時代、普通に、ごくナチュラルに女子と喋っていたはずだ。なんだったら、ぶっちゃけ、6年間の小学校生活で恋仲に近い親密な女子が3人はいたほどだ(私のモテ期は、ガチな話小学3年生だ)。

それが、その5年間の間に、女子と全くしゃべれなくなるわけだから、男子校って怖い。

結局、私は、それから女子としゃべれるようになるまで2年ほどかかり、女性とお付き合いできるようになるまで、そこからさらに10年以上要した。

女子とどう接していいかわからないのだ。こっちから気安く女子に話しかけても嫌われずにクラスメイトとして接してくれることを知るのにも数年の時間を要し、どうやったら女子とお付き合いできるのかなんて、本当に、さっぱりだ。これについては今でもよくわかっていない。今結婚しているのが不思議なぐらいだ。

私としては、彼女/彼氏なんて一生いらねえ、と突っ張り通せる自信がない限り、共学校へ行くことをお勧めする。本当にわかんなくなるからね。

 

私がなぜ男子校というものを批判するかというと、異性との接し方を忘れることもそうだが、やはり中学高校という人格形成の時期に、「異性の目がないところ」に身を置くことによることが、プラスよりマイナスに作用することが多いと思っているからだ。

私は、高校を出て、大学に入るまでに、浪人を経験した。Twitterでも話したことが1度はあるかもしれないが、九州の浪人生がよく通っている、アノ予備校にいたのだ。私は寮に入る気などない根性なしだったので、地元校にJRで通学していた(余談だが、そこのOB/OGがいたらDMまでこっそりご一報ください。思い出話がちょっとぐらいできるかもしれないです)。

閑話休題。で、予備校に通うと、色々な学校の出身の学生がまぜこぜになっているのだ。ウチの同級生も多くいたし、いわゆる長崎5校をはじめとした公立校の連中、私立高の連中、一応高校は共学だった私と違って完全な男子校の出身の連中、女子高出身のお嬢様。色々いた。色々なやつらを見てて思ったのは、やはり、ウチの母校の学生と、市内の某男子校の学生が、変なヤツが多かったってことだ。

これって、男子校の奴らは、女子の目がなく自由奔放に育った分、卒業という形で野に放たれた時、とんでもない目に合うということを示唆しているのではなかろうか。ウチの教師には完全男子校時代のOBもいたが、「女子の前で安易に下ネタは言わない方がいいよ」という、今の私から見たらごくごく当たり前のことを授業中に真顔で語るあたり、信憑性が増すというものだ(余談だが、私が高校を卒業した15年前の時点でその教師は40前後だったが彼女とか結婚の話は一切ちらつく様子がなかった)。

それどころか、教師の中には「女なんかに負けて恥ずかしくないのか?」と言ってみたり(複数名)、極端な例では「男女平等なんて糞食らえですよ!」と平然と言い切る教師すらいた。言っておくけど実話ですからね。そういうことを振り返ると、男子校にいるとミソジニーをこじらせる一因になるような気がする。これは流石に想像だが、もしかすると女子校でもミサンドリーを煽る教員がいるかもしれない。

私としては、真人間でありたいと思うのであれば、共学校、できれば公立へ行くことをお勧めする。私はわが子を真人間にしたいので、絶対に母校にだけはやらない(まだ子供いないけど)。

 

こんだけ、男子校に身を置いたことで女性との出会いの機会がなかったことを嘆いていると、現状に不満があるのか?と言われそうだが、それだけはNOとはっきり言わせてほしい。

結果としては、遅ればせながら30を過ぎて初めての彼女ができ、その子と結婚できたわけで、今の現状に文句はない。

でも、本当に20代の間中、悩んでた。正確には、周囲の友達に恋人がいて私はそういう気配がないことに気づいた21歳から、今の嫁さんと付き合う31歳まで、本当に丸10年悩んでた。あの頃は、本当に地獄だった。

彼女をほしいと悩んだ時期もある。けど、アプローチの仕方もわからないうちにストーカー化しかけて、本人にも疎まれその友達にも叱責されたり(結局、その友達のおかげで、本人とも友人関係に戻ることができたが…)、頑張ってアプローチするもひかれ告白する前にふられたり、その次も頑張ってみたものの彼氏がいることがわかってみたり、もう本当に報われる気がしなくて自己肯定感が底まで落ちた。女性との接し方を忘れなかっただけでも、もっと違う結果が待ってたのかな、と思うことは正直ある。

今がいいのだからそれでいいじゃないかという考え方もある。今の嫁さんがいて幸せだからそうも思うのだが、あの時の自分自身の辛さも身をもって知っているので、そう言う不幸な思いをする若者が減ればとも思うわけだ。

その特効薬が共学校に身を置くことだとは思わない。でも、私自身、男子校に身を置いて、当時ある程度居心地の良さは感じていたものの、卒業後にそれがまやかしであったことを知った身からすると、あなたの選択、本当にそれでいいの?と思うことは本当にある。

自分が10年、20年後、幸せでいられる選択をしてほしいと思ってやまない。