以前長崎市で同じことをやりましたが…なんとなく意欲がわいて別の市にも手を出してみることにします。
今回は順当に長崎県第二の都市・佐世保市である。となると、次は諫早か大村か…まあ、やるかどうかはわかりません。
佐世保市には311の町がある。なお、これは丁目を1つの町とみなした場合(というか、それが正式な認識なのだが…)の数である。ただ、佐世保市の場合は長崎市と違う、ある特徴がある。それは、平成の大合併で併合した地区の扱いである。長崎市は各々の字にひとつひとつ町名をつけたが、佐世保市の場合は、平成の大合併で多くの市がそうしたように、「○○町××」という形にしたのだ。佐世保市の場合、この「○○町××」を一つの町名として扱っているらしく、6町を合併で組み込んで、合計86町に再編されたようなのだ。すなわち、旧来の佐世保市域には225町が存在するということになる。
さて、佐世保市は2022年、ひうみ町という新しい町ができた。こちらはまだできたばかりで住居表示を実施しているかとか、そもそもどのように番地が降られているかすら謎だ。ちなみに、このひうみ町、前述の合併で組み込んだ地区を除けば、新港町以来18年ぶりの新しい町なのだそうだ。
ちなみに、実態がつかめないひうみ町を除く224町のうち、109町が住居表示を実施しているらしい。数的にはおよそ半分だが、実際には中心部の住居表示実施済みの町は総じて面積が狭く、面積規模を考慮するとほんの一部に過ぎない。
ということで、、まだまだ住居表示を実施すべき町がいっぱいあると考えたわけである。
今回、私だったら佐世保市の町名をどうするか、語っていきたいと思う。
長崎市同様、Wikipediaに佐世保市の町名一覧の記事を作った。…最初に書いたのは私だが、当初は町名とその変遷の羅列だった。そこにおそらく地元の方が各町の詳しい地誌まで執筆してくれた。だから、これは私の作品とは口が裂けても言えない(なんならこれに感化されて私は長崎市の記事も同様のリニューアルを施した)。
さて、先ほども申し上げたが、311町ある佐世保市。そのうちの何割かは住居表示が行われている。その内訳を、表で出してみようと思う。
各支所の管轄ごとの数である。
なお、済は住居表示実施済、未は住居表示未実施、その間は住居表示実施地区と未実施地区が混在する町だ。
ね、わかるでしょ。やはり郊外は全然なのだ。
今回、この地区ごとに話を進めていきたい。地区ごとに今の町名がどうなっていくか、そしてそれをどのように変えたいか。その結果町の数はどうなるか、それだけである。本当にそれだけ。
中心部
現在、住居表示実施済49町、一部実施36町、未実施19町の104町からなる。
ちなみに、佐世保市の資料では御船町は一部実施とあるが、どう見ても全域で実施されているので、勝手に実施済み扱いさせていただいた。
この地区は、1904年に市制施行した当時からの市域のほかに1927年に編入した佐世村の全域、日宇村の一部、さらにはもっと後に入ったはずの相浦町の一部まで含む。
佐世保市は元々は松浦藩のはずれにある小さな漁村だった。それが、海軍の鎮守府が置かれたことにより急速に発展した。
したがって、長崎市と異なり、元来町名の類は一切置かれていなかった。県内の他の都市のように行政地名ではなくとも地域でそう通称されていたとかですらない。
佐世保に初めて町が置かれたのは1907年である。港の周囲やそこから広がる地域に56町が置かれたのだ。1938年に追加の町名設置が行われ、86町に増えた。その後,その大半の地区で住居表示が行われたが、なんとこのうち84町が健在である(ただし、できて数年後に改称した町はいくつかある)。まあ、消えた町があったところで、江戸時代やそれ以前からあるわけでもなし、必死にならなくていいかなとも思うのでスルーする。
要するに、住居表示済みの所をいじくる必要はないので、してない所にすればいいのだ。なので、今回は地図をお示ししてほとんど終わりになるかと思う。
・保立町・中通町・梅田町
この様に、破線はすでに住居表示実施済みの町の境界、青の実線は住居表示を新たに行う地区で境界が変わらないものだ。赤が境界変更だ。保立町の上にあるハイムタウンは保立町・中通町・梅田町・横尾町の4町を跨ぐので扱いに困ったが、単独で自治会を形成していないうえに規模が小さいため、今回、保立町でまとめてしまった。
・石坂町・清水町・福田町・比良町・東大久保町・矢岳町
こちらMapionの地図に落書きしているが、町名が書いていない場合、青地は町名が変わっていないことを示す。
比良町は女子高の裏だけなので東大久保町に編入してしまった。
・平瀬町・立神町・今福町
平瀬町・立神町は旧海軍用地で今も自衛隊、米軍、SSKといった施設がほとんどのため住居表示を実施していない。
ただ、市街地に近い位置であるので今回してしまおうと思った。
ただ、実は日本の米軍基地で、住居表示を実施している事例はないらしい。かといって佐世保基地みたいに本当に番地が降られていない無番地のところが多いというわけでもないようだが…。今回、立神町にまたがる用地を平瀬町にまとめてしまうのみとして、無番地のまま置いておくことにした。それ以外の部分は住居表示を行う。書いていないが光海中の上にある自衛隊の官舎は6番とする。
立神町はこの地図に収まり切れていないが、SSK用地を2番としてまとめてしまう。
今福町は普通の住居表示だ。
・神島町・小島町
前述の通り、下の部分は全部立神町2番である。
・鵜渡越町と弓張岳
鵜渡越町もやや山間部だが住居表示を実施しておく。
さて、弓張岳近辺で最も大きい集落は小野町の弓有地区である。小野町は相浦地区だが、こちらは本庁地区に地理的に近く、郵便番号も別のものが当てあられている。ということで、これを本庁地区に移管する意味でも町名設置を行う。烏帽子町のように、周囲も含めて弓張町とした。もちろん住居表示は実施しない。
・横尾町
横尾町は広大であるため、丁目に分ける。丁目に分ける場合、丁目の境界は黄色で描く。
今回、横尾1~3丁目に分けた。
・春日町・桜木町
本当はね、桜木町あたりを山の田町にしたいんですよね。けどまあいいかって思って…。
・松山町・折橋町
特にありません。
・熊野町・花園町・名切町・祇園町
大通りからそんなに離れていないところだが、なぜか一部住居表示未実施だ。さて、中心部はほとんど町名と同じ町内会が置かれているが、この辺で唯一町名にない名前を使っている町内会がある。それが「さくら坂」だ。花園町、折橋町、八幡町を跨いでおり、新興住宅地と思われる。
今回、ここをひとつの町名にして住居表示を実施する。一部、既に住居表示実施済みの区域もあるが、ふり直す。中心部に近い場所なので、いかにも新興住宅地で済みたいな軽い名前にしたくない。ということで漢字で「桜坂町」とさせていただいた。
・山手町・高梨町
・須佐町・小佐世保町
小佐世保町を丁目に分けた。
・白木町・峰坂町・山祇町・須田尾町
山祇を2丁目までに分けた。ただし、2丁目は逆に白木町・須田尾町の一部を編入した。
・木風町
2丁目までに分ける。
・干尽町
県道11号と佐世保線の間の部分が三浦町なのか干尽町なのか住居表示実施済みなのかしてないのかよくわからない状態だったので、三浦町の続きとして住居表示し直した。
・大黒町
63街区もあるので丁目に分けたかったが、断念した。
・東山町・天神1~3・5丁目
スペースの都合上4丁目が入らず。3丁目の一部が沖新町に編入となった。
天神4丁目・東浜町
両町の間にある十郎新町が、両町の一部を編入する形で住居表示を追加実施。
・天神町
当然ながら天神1~5丁目も昔は天神町だったわけだが、ここは住居表示されずに残った場所。住居表示を実施したため、もちろん6丁目にする。
・赤崎町
2枚に分けました。3丁目まで。
・鹿子前町
2丁目まで。どうでもいいけど、ここだけ西局の集配地域なのね。
・船越町
石岳町内会があることから、町名に採用した。ただし、動植物園近辺も石岳の中腹にあることから、船越町内会の区域であるが石岳にした。町名を分割した場合、橙の線で描くことにした。
とうことで町内会別に言うと、船越中央町内会が船越1丁目、船越町内会が船越2~3丁目それに石岳1丁目、石岳町内会が石岳2丁目となった。石岳2丁目は住居表示未実施である。なお、俵ヶ浦半島の米軍基地は赤崎3丁目にまとめることにした。
今回住居表示を実施しない部分は省略した。町内会が分かれている部分を分けるだけ分けようか。
といっても該当するのは下船越町だけなんだけど。
下船越町は小島と名切の2町内会がある。…って両方とも市内に同じ町名あるじゃん、しかもいずれも本庁地区だし。
でもしょうがないので新小島町、新名切町とする。あとは変更なし。
ということで、中心部104町(済49町、未19町、混36町)は、119町(済107町、未12町)に再編となった。
次回から支所地区に入ります。
今回は町名があまり動かなかったから、本番は次回からだ。お楽しみに