私は、維新は全く評価していないわけではないが、肝心の都構想はちょっとだけ疑問だった。
なぜなら、大阪市と言う町は、目下、大阪府の中で面積・人口規模でそんなに大多数を占めるわけではないからだ。ただ、ひとつ言えるのは、大阪市と言うのは、政令指定都市の中でも指折りの小ささなのだ。何度でもグラフを出すぞ。…いい加減福岡を赤塗にするのやめないとな。
そういうわけで、よくよく考えたら、規模を広げるとなったら、都にした方がいいのかもしれない。
ということで、以上を勘定した結果、個人的には都構想については賛成も反対もしない、ということにしたわけだが、今回はもし実現した場合、というのを考えていきたい。
で、都構想と言うのが、今回のシリーズで目安にしている約600km2にぴったりなのだ。びっくりだ。当局もかなーり練っているんだなあ…。
と思ってみたが、よく見たら、大阪市に接するところを全部入れただけなんじゃないか説。
摂津市も微妙に茨木市に近いような気がするし…いや、西半分は大阪06なのか…。というわけで、摂津市の地図である。
オレンジの線は、電話番号の大阪06と茨木072の境界である。なるほど。摂津北IC付近は完全に茨木市の地域圏だし、鳥飼地区は町の広がり方は測りかねるが、地理的に大阪市から出っ張りすぎだし、大通りは茨木市へとつながっている。これは、このラインで大阪都区部とそれ以外に分けたほうがよさそうだ。なお、区部から外れる部分は茨木市編入と言うことにしたいと思う。
そして気になるのが、堺市が入ってるのに外されてる高石と狭山。ここはセットじゃないかと思うんだけどな。
そして、大阪のようで大阪でないでおなじみ。それは何かと尋ねたら、尼崎x3である。
そもそも所属する府県が違うので難しいのだろうが、できることなら入れてあげたいところである。…まあ難しいか。
そういうわけで、区割りそのものは、原案とかなり似せているが、摂津市の東半分を外し、高石市と大阪狭山市のみ追加と言うことにしたい。
なお、橙は原案になく私が追加した部分、青は原案から外れた部分だ。
人口約577万人、面積約640km2。これ、尼崎入れてたら600万いってたな。さすが大阪だ。
…あの摂津市の出っ張り気になるな。あのへんは市外局番は072らしいし。でもまあいいか。
というわけで区割りだ。
これまで、あくまで政令指定都市の区割りを検討してきたが、政令指定都市のそれよりは独立度の高い区を編成しなければならない。特別区は法的には市町村レベルの自治体に相当するからだ。
とはいえ、都構想の原案にある、大阪市内の区をあまり広げすぎるのには個人的には賛成できない。まあ、大阪市の廃止分割のそしりは免れないだろう。法的には上述の通りだが、あくまで、大阪市と大阪府が合併して大阪都になるのだから、その下にあたる区はあまり変えすぎないほうがいい。
正直、大阪市の区は各政令指定都市の中でも細かすぎるので(前述の通り、面積が狭いのに、区の数は日本一多い)、それを他の政令指定都市並みか、ちょっとだけ大きいぐらいの規模にまとめるのが適当と考える。多分、10~30万程度が目安になるだろう。東京同様、都心は少なめ(なんなら千代田区に倣って10万を割ってもいい)、郊外は多めぐらいが適当かもしれない。
ここであえて実際の区割り案を全く見ずに区割りをしてみたいと思う。
・東淀川区東淀川区
・西淀川区+淀川区=西淀川区
・旭区+都島区=旭区
・北区
・福島区+此花区=此花区
・港区+大正区+西区西部(木津川以西)=港区
・中央区+西区東部(木津川以東)=中央区
・浪速区+天王寺区=浪速区
・東成区+生野区=東成区
・城東区+鶴見区=城東区
・西成区+住之江区=西成区
・阿倍野区+東住吉区北部(矢田地区以外)=阿倍野区
・住吉区+東住吉区南部(矢田地区)=住吉区
・平野区
14区。思いのほか多くなった。こうしてみると、4区案ってかなり無理があるよなあ。と思う。第一大阪市の人口を考えると1区70万とか、それだけで政令指定都市ができておかしくないのだ。
さて、大阪都構想では、原案では10市、本案では12市が編入されることになる。大体人口規模で分けるとこんな感じになる。
50万以上:東大阪市、堺市
30~50万:豊中市、吹田市
20~30万:八尾市
10~20万:守口市、門真市、大東市、松原市
~10万:摂津市、大阪狭山市、高石市
八尾市は間違いなく1区でいいだろう。竹渕地区だけは平野区に入れたほうがいいと思うが。
10~20万人の区は迷った。実はいずれも11~14万人なので、大阪市内だったら統合の対象になっていたのだが、今回は独立を保っていたことを尊重し、同じく1区ずつにしておこうと思う。
さて、問題は10万以下と30万以上だ。
まずは北摂・豊中市と吹田市である。この2市でまず思い浮かぶのは千里ニュータウンだ。その区域は大体下の図のようになる。豊中市と吹田市を跨ぐオレンジの線の内側だ。
この部分、合わせて11万人ほど。これだけでは少し少ないので、残る吹田市がくびれすぎる、ということで、万博記念公園周辺、山田地区も入れることにする。これで、合わせて20万人ぐらい。この部分をもって、千里区にしようと思う。
そして、残った吹田市が24万人。ここはそのままでよかろう。
さて、豊中市の残りはそれでも35万人はいる。これは迷う。ここで、出張所に着目してみる。庄内と新千里があるらしい。新千里は千里区になってしまった。庄内は、唯一昭和の大合併で丸々1町編入した地区らしいが、非常に規模が小さく、おおよそ名神高速より南側にあたるらしい。これは大阪市の区よりも小規模になる可能性があるので無しだ。ということで、とりあえず、そのままにしておくことにする。
ここで摂津市を見てほしい。この部分のオレンジの線より西側が大阪都になる部分だ。実は、この部分、5万人ぐらいしかいない。なので、周囲の区に編入することになると思う。これは、東淀川区に入れるのがよいかと思う。
さて、続いては東大阪市。ここは比較的単純だ。なぜなら比較的遅くに合併してできた市だからだ。合併前は、布施市、河内市、枚岡市。ちなみに、布施市は大阪06地域だ。市内に最も近い布施市は、人口が20万人だそうだ。これは、布施市を独立と言う形にしたい。すなわち、残りは2市分で30万人。これは、豊中市を下回る形になることだし、存続でよろしいかと思う。名前は布施区と河内区ということにしたい。
最後に、堺市。高石市と大阪狭山市も一緒に分けたいと思う。
こちらは逆に区で分けられているので、簡単かもしれない。まずは、高石市と大阪狭山市について。これらはいずれも5万人台なので、独立させるには小さい。したがって、堺市内のどこかの区と合併させる必要がある。
まずは、狭山の方が話は単純だ。地域を管轄する警察署が、黒山警察署と言う。耳慣れない地名だが、美原区の地名らしい。黒山署はこの大阪狭山市と美原区のほかに、東区を管轄しているそうな。したがって、これらを合わせて1つの区としたい。適当な名前が浮かばないので、警察署と同じ黒山区と言うことにしておく。
高石市については高石市単独で高石署があるため、この方法は使えないが、単純に、隣接する西区と合わせてひとつの区となる。西区の中心部の地名でもあり、かつての郡の名前でもある鳳区を名前に採用したいと思う。
残りは堺区、北区、中区、南区である。これは、もう単純に考えよう。堺区と北区を合わせて新・堺区。堺の中心部なので当然だ。そして、中区と南区は泉北ニュータウンにちなみ泉北区。
ということで、まとめると、堺・高石・狭山の3市は堺区、泉北区、鳳区、黒山区の4区に分けられた。
というわけで、私の大阪都構想は28区に分ける。という結論になった。最後に図を示したい。