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【速報】落語家の桂ざこばさん亡くなる ぜん息のため

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弟子の襲名会見に臨む桂さこばさん(4月30日)

 長年、上方落語の人気を支えた落語家の桂ざこばさんが亡くなっていたことがわかりました。76歳でした。

 所属する米朝事務所によりますと12日午前3時14分、ぜん息のため自宅で亡くなったということです。故人の意向で通夜・葬儀は家族で執り行うとしています。また、追ってお別れの会を開く予定とのことです。

 1947年、大阪市に生まれた桂ざこばさんは中学卒業後、1963年に三代目桂米朝さんに弟子入りしました。朝丸の名でデビューすると、やんちゃで朴とつとしたキャラクターで人気をあつめ、ラジオやテレビのバラエティ番組でも活躍しました。

 1988年には二代目桂ざこばを襲名し、人情味あふれる芸風で米朝さん直伝の古典落語を得意としていました。

 ざこばさんは2017年に脳梗塞で一時入院しましたが、その後高座に復帰し、ことし4月、3人の弟子の襲名記者会見にも元気な姿を見せていました。

■桂米團治さんがコメント

 私が幼稚園に通い出した時に、入門されたのが、ざこば(当時の朝丸)兄さんでした。

 本当によく遊んでもらいました。4歳の私を15歳の少年が面倒みるのですから、さぞかし大変だったことでしょう。ボール投げ、缶蹴り、ザリガニ捕りなど、思い出は一杯あります。

 父・米朝は修業中の弟子を住み込ませていたので、私は米朝の長男でありながら、家には常に「お兄ちゃん」がいました。なかでも、ざこば兄さんは師弟愛が強く、「俺こそ、ちゃあちゃん(米朝の愛称)の一番の子どもや」という思いがおありになったようです。

 私が噺家になってからも、私の考え方がおかしいと思われた時は容赦なく叱って下さいました。何事にも一所懸命に振る舞われたお兄さん! お兄さんの落語に登場する人物は、どの人も「情」に溢れています。まだまだ追いつけませんが、お兄さんの教えを受け継いでまいります。本当にありがとうございました。合掌。