上毛新聞HPより引用

歩車分離式信号の整備率3%未満 群馬は全国平均下回る 県警「状況を勘案し検討」


自動車王国とも呼ばれる群馬県で、歩行者と車両を分けて別々に通行させる「歩車分離式信号」の整備の遅れが目立っている。民間団体「命と安全を守る歩車分離信号普及全国連絡会」が警察庁への情報公開請求を基に行った集計では、昨年3月末時点で県内の信号機(4190基)に占める歩車分離式信号の整備率は2.7%(114基)。全国平均の4.9%を下回り、全国39番目の水準となっている。今年3月末までに2.8%(4177基のうち116基)と微増したものの、依然道半ばの状況だ。

メリットとデメリット 歩車分離式信号を巡っては、警察庁が2002年、全国の交差点100カ所を選んで半年間にわたり試験運用した結果、人身交通事故の発生件数が約4割減少した。中でも「人対車両」の事故は約7割減少したことから、同庁が同年、各都道府県警に整備推進を求める通達を出している。 群馬県内の信号機を管理する県警交通規制課によると、歩車分離式信号は歩行者と車両の交錯を防ぎ、右左折時の事故を防げる利点がある一方、車両の待機時間が長くなるといった側面もある。交通量の多い時間帯には渋滞の発生原因にもなりうるため、個々の地域の交通実態に加え、メリットやデメリットを見極めて整備するかどうかを判断する必要があるという。 同課の多胡維彦次席は「警察庁の指針に照らし、地域住民の要望や交通事故の発生状況などを総合的に勘案して設置を検討していく」と説明。実際に事故が発生してしまった交差点や児童の通学路になっている交差点、交通量が多い地点などを中心に設置を検討していく考えを示している。 全国で最も整備が進んでいるのは...