FNNプライムオンライン Yahoo!ニュースより引用

「カーチェイスか」 “歩行者専用”を暴走 87歳運転の軽自動車 ワゴン車と壁に激突…同乗の妻(82)死亡 神戸市

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歩行者専用の商店街で高齢ドライバーの車が暴走し死亡事故に発展した。
なぜ進入してしまったのだろうか?

【画像】壁にぶつかり、ようやく止まった軽自動車

「カーチェイスでもあったのかなと、びっくりした」

歩行者専用のアーケード商店街内で、87歳の高齢ドライバーの車が暴走。

自転車が通る横を猛スピードで走り去る軽自動車。
その直後、奥の方でワゴン車に衝突している。

その衝撃で、ワゴン車が跳ね上がっているのが分かる。

猛スピードで車がぶつかったため、かなりの衝突音が響いたのだろうか、事故があった直後には、通りに多くの人が出てきて、その様子をうかがっている。

この映像は13日午後10時半ごろ、神戸市のJR元町駅近くにある商店街で起きた事故をとらえた映像。

この事故の影響で、一時、商店街の入り口に規制線が貼られるなど、辺りはものものしい雰囲気になった。

規制線の内側で撮られた写真を見ると、地面にくっきりと一筋のタイヤの痕が残っていて、その先には、暴走した軽自動車が止まっている。

この元町商店街は日中は人が多く、終日歩行者専用の通りとなっている。そんな場所で事故が起きてしまった。

暴走した軽自動車は、約300メートル入った所で、許可を得て商店街内に入っていた清掃会社の車に激しくぶつかり、壁にも激突。そこで、やっと止まったという。
事故直後の清掃会社の車を見てみると、前方部分が潰れタイヤが外れてしまっていて、事故当時かなりの衝撃が掛かっていたことがうかがえる。

事故直後の様子を目撃した人:
車見たら、車が反対向いてて1台つぶれてて、2台もぺしゃんこになってたんで。こんなところでカーチェイスでもあったのかなと思ってびっくりした。
ーー車の状態見たらスピード出てそうな感じ?
そうですね。ゆっくり当たった感じではなかった。

この事故で、軽自動車のドライバーの87歳男性は骨を折る重傷。助手席に乗っていた妻の太森杉子さん(82)は病院に運ばれたが、その後死亡した。
また清掃会社の27歳男性は軽傷とみられ、商店街の歩行者にケガ人はいなかった。

「自分じゃなくて車だ」という原因帰属に

87歳のドライバーは、なぜ歩行者専用の道路へと迷い込み、事故を起こしてしまったのだろうか?警察に対しては「車が暴走した」と話しているという。

相次ぐ高齢ドライバーの事故。
専門家は、その原因をドライバー本人が認識するのは難しいと指摘する。

明星大学 藤井靖教授:
「エイジングパラドックス」っていう言葉があるんですね。
これは高齢になればなるほど、運転に対する自信やコントロール出来るという思いが強くなる一方で、自分を客観的に見る力や冷静にモノを捉える能力が下がっていく現象がある。
事故を起こした自分を受け入れがたくなってしまう。「自分じゃなくて車だ」という原因帰属になるということがある。
(「イット!」3月14日放送より)

イット!