治りにくい症状に五十肩(四十肩)があります。
根本的な原因はわかっておらず、特効薬もありません。
急性期には寝返りするのも激痛が伴い、
夜もぐっすり寝られないこともあります。
その後、腕を挙げたりすると痛みが走り、
だんだん肩関節が動かなくなっていきます。
通常は1年ぐらいすると良くなっていきます。
カイロの治療でもどこか脊椎をアジャストすれば五十肩が治る
ということは無いように感じます。
その場では肩の動きが楽になったりはしますが、
次に来た時には治療前とさほど変わらない状態に戻っていることが多いです。
アジャスト以外にも筋まくりリース、ストレイン・カウンターストレイン、
末梢神経マニピュレーション、モビリゼーションなど、
様々なテクニックも効果はありますし、患者さんの辛さも改善されていきます。
しかし、どうも根本的なところを治療している感じがしません。
最近では二人の患者さんが五十肩で見えています。
一人は女性で、膝を怪我して松葉杖を使っていた後に発症しました。
もう一人は男性で、長い間肩が上に挙がらない状態です。
二人に共通することは、極端に歩き方がおかしいことです。
女性のほうは膝の痛みは取れているのに未だにかばって歩いていました。
男性のほうはほとんど腕を振らずに歩く癖があり、
腕を振るように言うと手足が左右で混乱します。
二人には正しい歩き方をしつこく指導しました。
すると次の治療時にはグンと症状が良くなっていたのです。
この辺に五十肩の原因のヒントがありそうです。
歩行は身体の基本的な動きで、筋肉の緊張と弛緩のバランスが大切です。
その歩行プログラムが脳で正常に働かなくなると、
肩関節まわりの筋肉の緊張と弛緩のバランスも狂ってくるのだと思います。
肩関節周りの硬い組織ばかりに治療を加えると、
対側の大脳ばかりを刺激して返って脳のバランスを崩す可能性もあります。
大脳と小脳に正しい身体(筋肉)の使い方を再構築させることが
五十肩を治す近道なのかもしれません。
そのアプローチとしてひとつの方法が歩行の矯正なのではないでしょうか。
五十肩に関しては課題が多いですが、
さらに良い治療が出来るよう勉強していきます。