宿のたのしみ

初めてのユースホステル体験。
意外や意外、満喫できた。
数年前なら、忙しい日常から離れられる貴重な休みには
最高のバカンスを、と思い、結構、ゴージャスなホテルを選んだかもしれない。
(一応、本業が旅の編集者なので、ホテルにはちょっとうるさい、が。)
けれど、今回はユースホステルに泊まる初めての経験。
大丈夫だろうか・・・という不安はなきにしもあらずだったけれど、
Byron Bay での5日間、Cheap&Easyの旅にしようと決めたこと、
宿がメインの要因ではなく、「波」がいちばんの目的ということ。
波乗りばかりを考える大人の旅としては、120%満足だったかな。。。
世界中から集まる自分探し中の若者や、旅なれたゲストに混じっての
ユースホステル・ライフは思いのほか楽しいものだった。

シンプルな造りに、部屋が並ぶ。
個室も合い部屋も同じ造り。

簡素で清潔なベッド。住めば都。
要するに、日本の民宿と同じようなもので、
シャワーも洗面所もトイレをシェア、共同キッチンやテラスもある。
しかし、海外でのこの仕様は、文化も国民性も違うから
結構勇気がいる。どんなだろう??と不安と共にインターネットで予約完了。
実は、米国の大学に留学中、ドミトリー生活をしていたけれど、
カルチャーショックとあいまって、「常識」の違いなど、
こういう共同生活にかなりゲンナリした経験もある。
実際は、カナダ、ドイツ、インド、フランス、イギリス・・・
さまざまな文化と習慣が、Byron bayという場所で集った状態や、
YHA(ユースホステルオーストラリア)の合理的なシステムに、
すっかり馴染んで、すでにそこの住人になったような気分でエンジョイできた。

そこは、まさにインタナショナルなドミトリー。
初心者には、個室がおすすめ。(もちろん、私たちも)。
部屋の前の通路に出されたテーブルは、すべての宿泊客の共有スペースなので、
若者たちが、巻きタバコを吸ったり、カードゲームに興じたり。
11時以降はクワイエットアワー(静かにする時間)で、
そのギリギリ越すまで、大騒ぎしていたりもする。

最初はガスレンジのつけ方さえわからないけれど、
人から人へ、教えあったり、相談したりで、料理が進む。
フライパンや包丁などは、共同で使う。
普通のホテルに泊まっていたなら、言葉も交わさないような旅人同士が
ここに泊まることで、どこか「同志」のような感覚をシェアするのも面白い。
旅のいきさつや、今後の動向なんか話したりもした。
食事時には、キッチンでそれぞれが思い思いの料理を作る。
大きな冷蔵庫や棚には、名札と滞在日を書いて食材を保存。
皿やカトラリーは各自借りられて、鍋やキッチンツールは自由に使える。
「Free」という棚には、余った食材を出発前にGive away。
私もそこで、オリーブオイルと塩コショウをゲット。Lucky!

キッチンの外には、テーブルが並ぶ。
ここで食事をしたり、カードをしたり、リラックスしたり。
さまざまな国での、ささっと簡単に作る料理を垣間見るたのしみもあった。
ドイツ人の女の子ふたりは、ハンバーグもどきをきちんと作って、
サラダもサイドにつけて、けっこう立派なディナーだったり。
南米の子は、ピタブレッドを使ったラップが上手。いろんな具を入れていた。
英語を話す若い男の子は、始めての料理に挑戦!という感じだったので、
「いっつもは料理しないでしょ?いい経験ね!」とからかったら、
インスタントのマカロニ料理の作り方説明が解読できないと相談された。
食事が終わって顔を見たら、満腹になったよとお腹をさするジェスチャー。
キッチンを通して、会話や挨拶を交わすようになることもあった。
さまざなま人間が、それぞれルールを尊重することで、
手に入る自由がそこにはある。
波乗りをして戻ると、部屋の前でカードを楽しむボーイズたちが、
「波はどうだった?」と聞いてきて。
でも、気を使って場所をあけるでも、どくでもなく、大声で話している。
ちょっと迷惑だけれど、むしろこちらも気兼ねなくウェットスーツを干してみたり。

泊まっている部屋の外で、カードをする若者たち。
ほんとうに、アメリカの学生時代を思い出す。
10時すぎまで、きっとそこでうるさくしているから、
部屋からエスケープして共有のテラスで過ごした夜も。
インターネット&DVDレンタル屋に行ったり。
暮らすように滞在して、朝夕は波乗りに出掛ける。

YHAの中央には割りとよさめのプールもある。
ダイビングショップも併設されていて、潜る人には便利な様子。
10年前の私だったら、違う過ごし方が好きだったかもしれないけれど、
人の価値観は変わるもの。(現在の経済状況もあるけれ