今日の彼はその気だ。


「あいつがおらへんかったら個室行けたのにな」

彼は一人残っていた人のことを言った。

「ホントだよね」

二人して笑う。

その日はとても涼しく、物陰に行くにはもってこいだった。



私は彼のSEXがとても好きだ。

自分よりも私を気持ち良くさせようとしてくれる。


ここ最近の男は自分さえ気持ち良ければいいっていうSEXばかりで、もともと愛のないSEXだけに終わった後は空しさだけが募った。

でも彼は違う。


とても男らしく、でも優しく、本当にツボを心得ている。

これがあるから私は彼を思いきることができないんだろうな。

抱きしめられている間は、彼も私を好きでいてくれているのかもしれないって錯覚できるから。


終わった余韻に浸る間もなく、疲れてる彼に私から「行こっか」と言った。


空はもう明るくなり始めていた。


いつものタクシー乗り場に向かい「また明日」と言って別れる。
これもいつもの光景。

私は一人、家路に着く。

大丈夫、今日はまだ嬉しいって思えてる。

心が壊れる日を間近に感じながら、私はしばらく眠れなかった。