茶懐石料理とは、
茶事に出される簡素な料理とされ、
「懐石料理」とも言います。
懐石という言葉は「禅」に由来します。
禅の影響を受けた茶の湯では、
温石で腹を温める程度の
空腹しのぎという意味で、
茶事に出す軽食を「懐石」と呼びます。
濃茶（こいちゃ）は空腹に飲むと、
刺激が強すぎるために胃を荒らします。
懐石は濃茶を
美味しく頂く目的でもあります。
安土桃山時代に「千利久」が、
懐石料理の原形を作ったとされ、
この懐石料理が、
江戸時代末期にほぼ確立しました。
懐石料理は、
茶事に組み込まれた膳組作法です。
旬の材料を用い、
心を込めて客を持成す。
素材の持ち味や、
季節感を生かした料理です。