1時間は何メートルなのかを測ることはできない。
いうまでもなく時間と空間では単位が違うからである。
縦×横×高さで立方体の大きさは表現できる。
その際の単位はすべて同じである。
だが、時間の単位は、それと同じではない。
もし時間を4次元だと考えるのなら、
3次元までは同じ単位を使うことができて、
4次元からは単位が別だということになる。
それはちょっと変ではないか、と思う。
次元が違えば単位が別になるというのなら、
なぜ3次元までが同じ単位を使えたのかがわからない。
もし、時間を次元から除外していれば、
4次元であろうと5次元であろうとその他何次元であろうと、
同じ単位で作られた超次元立方体を想像することができる。
たしかに、
数学上では単位の違う数字で組み立てられた物量・エネルギー量を、

計算することはできる。
物理学を持ち出すまでもなく、
日常的に行われている計算である。
計算では可能であるが、イメージとしては拒絶したい気分が湧きおこる。
超次元を思考する時には、時間を次元から除外すれば、
何次元であろうと想像が楽にできるのに、
時間を次元のなかに組み入れると、にわかに話がややこしくなる。
頭痛がする。
それをあっさりと「時間は4次元である」と片付けてしまう学者さんがいて、
学会で有力な意見なのだそうで、
素人の頭はいよいよ混乱するのである。
人間社会の生産活動では、一緒かもしれないが、
どこかに論理の破綻があるように感じる。