夢のない発言はしたくないが、
超空間・未知空間・異次元は存在しないと断言せざるをえない。
いま我々の住んでいる3次元世界では、
実体のあるものはすべて3次元でできている。
次元とは実体を構成する要素の名称である。
観念上の呼称であって、次元という実体があるわけではない。
SFなどに出てくる4次元、5次元という話は、
いま我々が認識している実体を分析すれば、
1次元、2次元、3次元の3つの要素でできているので、
その延長線上に想像で作られた話である。
4次元、5次元…という言葉は観念上の呼称から生まれた推論上の呼称である。
未知空間は観念の上に立つ観念なのである。
これは、この世があるからあの世もあるだろう、前世もあるだろうという、
宗教的観念論と全く同質のものである。
しかし我々の認識能力が不完全であって、
4次元、5次元の実体を3次元と思い込んでいる可能性はある。
そこで、実体の次元数を完全に把握しているかどうかを検証しなければならない。
そのためには空間の次元数と実体の次元数が一致するかどうかを見ればよい。
空間の次元数は実体を移動させることのできるラインの数のことである。
それが3本なら3次元であり、4本なら4次元である。
空間の次元数と実体の次元数が食い違うことは絶対にありえない。
食い違えば、どちらかが幻影であると考えるしかない。
超ひも理論の主張するところの、
3次元空間に10次元、11次元の実体があるなどという話は、
いくら超ミクロの話とはいえ、夢物語にすぎない。
異次元というものは現象的にも実験的にも存在が証明されたことは一度もない。
そもそも証明が不可能なのである。
3次元世界で2次元世界の存在を証明することは不可能であり、
3次元世界で4次元世界の存在を証明することも不可能である。
未来永劫証明されることはない。
物理学の功績は素晴らしいものである。
数式と観測と実験によって未知の惑星の存在を予言し、
未知の素粒子の存在を予言し、その大半を的中させてきた。
まだ存在の確認されていないものを、
数式と観測と実験によって証明してきたことは素晴らしいの一言につきる。
だが、未知空間というものは未知の惑星、未知の素粒子などとは、
全く存在のレベルが違うものなのである。
この世に生きている人間があの世・前世を証明することはできない。
3次元世界に生きている人間が、

4次元、5次元世界を証明することはできない。