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約五年前、おれは“るるぶ”を見ながら、ふと、「一人で旅行に行ってみよう!」と思いました。
なぜかと言うと、なんとなくです。
その時点で海外旅行は、友達の【ミータク】とバンコクへ。
その後彼女の【ナッチャン】とシンガポールへ(ナッチャンは今はオレの奥さん)。
学生時代の勤勉さが功を奏し、英語は全然ダメ。
しかも整備士を辞めて、彼女を置いてくとあって【ナッチャン】大激怒。
コツコツ、コツコツ三ヶ月ほど説得してやっと許すを得ました!!!
「更に煽るみたいでホントは見せたくなかったけど・・・。」
【ナッチャン】が沢木耕太郎の“深夜特急”を貸してくれました。
まーこれが面白いこと、面白いこと!
ブルブル、ブルブル武者震いをしながら「とりあえずバンコクだっ!」
店長から社交辞令の引きとめを受けつつ、そっこーで退社。
「まずは、準備、準備・・・?」
なにを準備したらいいのか分からない。
「はいてくジーンズとぉー、ハーフパンツとぉー、パンツとぉー・・・」
しょっぱいバックパックに詰めて片道チケットと、ビザを代理店に頼みました。
あとは、¥のT/C(後で大後悔)と現金、日記帳と【ナッチャン】の写真も詰め込んだ。
「ん~準備万端!」
出発を待つだけになったある夜、
オレは、何故か香港に到着。長いエスカレーターに乗ってそのまんま成田へとんぼ返り!
帰るに帰れず、空港に何泊もする、という夢を見た。
「金を使いきり次第かえるぜっ!」
なんて吠えまくったはいいものの、相当プレッシャーを受けてたらしい。 チョー小心者!!!
いよいよ当日、【ナッチャン】は成田まで見送りに来てくれた。
また、オレも馬鹿だから腕時計忘れた・・・。
空港で安っぽいアラーム付のミニ置時計を買ってもらった。
餞別を頂いたはいいけど、あとはひたすら恨み節。
でも、間際は互いに涙ぐみつつ別れた。
「ナッチャン、ごめんね・・・。」
いよいよイミグレを通過して思った。
「あぁぁぁぁぁっ!もうもどれねぇぇぇぇ!!!」