興味深い内容でした。新聞からの抜粋

 

 

医師に疑問点を聞くのは気後れする。病状や治療内容を知りたいが、「やっかいな患者」と思われないだろうか。そんな気持ちになる時代があった。

「インフォームド・コンセント」。30年近く前、「説明と同意」が指摘されるようになったのはこんな背景もあったろう。

「医療は医師任せ、患者は受け身」ではなく、しっかり向き合うことの大切さ。その実現を目指して1990年に活動を始めたのが認定NPO法人「ささえあい医療人権センターCOML(コムル)」(大阪)だ。

活動の柱は電話相談。この28年間で5万9千件を超す。相談に耳を傾けると、患者が悩みや不信感を抱く原因の多くは、医療者とのコミュニケーションギャップであることを痛感するという。

最近は、別の医師に意見を求める「セカンドオピニオン」も浸透しつつあるが、消極的な医師や、患者側に「自ら切り出しにくい」という声も根強い。このため、コムルは医療現場のコミュニケーションづくりへ、スタッフと研修医による模擬診察や、病院見学での感想をフィードバックする活動も行っている。

コムルは30日と7月1日の午前10時から午後6時まで、通常の相談と異なり、医師や看護師ら専門家が対応する集中相談「COML110番」を実施する。電話は06(6363)0500(当日のみ有効)。(丸)