この映画を見たことない方及び見たけど忘れたという方へあらすじを紹介し、これから紹介する小説との関係を説明します。
 この映画は、漫画家”矢沢あい”さんに依る原作「下弦の月」の実写版として、2004年の10月に上映開始されました。生まれ変わりと再会を信じた男女のラブストーリーと友情や家族愛など様々なことを考えさせられる映画です。

 主人公の望月美月は19歳の誕生日パーティの後半で彼氏である安西智己の浮気で喧嘩して別れます。ふと~小さい頃から聞き覚えのあるギターの音色に誘われて洋館へ足を踏み入れます。その部屋の1室で、ロンドンから1週間だけ借りて住んでるというミステリアスなミュージシャン”ADAM”(HYDE様演じる)と運命的な出会いをします。初めて出会った筈なのにADAMは美月のことを知っていた・・・・。美月は、父親の浮気により母親と死に別れ再婚した家族と彼氏である智己が浮気して自分の親友と付き合ってた事実に嫌気がさして自宅を出た。ADAMがいる洋館に滞在し1週間経った日、ADAMから携帯に電話が入る。「自分はもう行かなければならないからと~待ち合わせ場所を指定し、月が消える前に逢えたら一緒に行こう・・・。」と言い残す。美月はADAMを交差点の向こうに目前にしてぎりぎり間に合ったと思われたが、車に跳ねられ身体は病院のベッドにありながら意識が無い状態で魂は洋館に閉じこめられてしまう・・・。そこへ、ほぼ同時刻に別の場所で事故を起こした”白石蛍”が、後遺症に依り他の人に見えない筈の美月の姿が見えることから、美月と出会い、ADAMの彼女だからということで”イヴ”という呼び名をつけて同級生の正輝と一緒に美月を救うべく調査に乗り出す。ギターの曲や誕生日に智己からプレゼントされたペンダントのイニシャルなどを頼りに調べていくと、美月が洋館で出会ったADAMは”EVEL EYE”というバンドのカリスマヴォーカルで19年前に既に死んでて、美月はADAMが当時付き合ってた”上条さやか”の霊に取り付かれてるという結果が出た・・。そこで、ADAMが死んでる事実をネットや新聞記事などから取り出しイヴに見せることで、美月とさやかの霊を離す作戦を取ったが、イヴはADAMの元へ行く・・・。しかし、智己たちの友情や愛情~手に感じる温もりから、現世に戻って美月としての人生を全うしたいと、ADAMに願う・・・。ADAMは、前世のさやかと、「生まれ変わって再会したら独りにしない!」と約束した後、アルコールに溺れて自殺し真っ暗闇の中に独りで19年間待っていたのだが、美月として生まれ変わったさやかの願いを受け入れて魂を現世に戻す・・・・ADAMは再び、さやか(美月)が人生を全うして再会できる日を信じて、暗闇の中孤独で待ち続ける・・・・・。

 これが、映画のあらすじですが、「下弦の月」は3巻完結で終わってる為、自殺して暗闇を孤独で待ち続ける運命になったADAMを、せめてこの小説の中で天国で住まわせてあげたいという願いから、美月が人生を全うしたという設定で天国での二人の再会をラブストーリー的に作成しました・・・・・。