小出しシリーズ ~グリム童話編~
「三匹の子豚」
あるところに、豚ニートの三兄弟がおりました。
三兄弟は皆、ろくに仕事もせず実家で両親のスネをかじり続ける現代社会の癌でございました。
そんな三兄弟を養い続ける両親は困り果てていましたとさ。
父「母さんや、わしももう定年を迎えて久しい…。今や年金しか収入が無いというのにあの息子達は働く気配がない…」
母「こうなったのも私たちに責任があるのかもしれません… 少し甘やかしすぎましたかねぇ…」
父「いつまでもこんなことでは一家全滅になってしまう…
よし母さん、このさい仕方あるまい。あの子らをこの家から追い出そう!」
こうして両親は三兄弟を自立させるためにそれぞれに一人暮らしすることをを命じたのです。
「あぁ… なんて… なんて状況なの!! ハァァアアン!!」
末っ子 【メス豚】
『どM、自分をより苦しい状況に追い込むことが生きがい。
ニートとして蔑まれることに極度の快感を見出した子豚』
メス豚「ああああああ!! 見捨てられたのね!?そうなのね!?さいっこおおおお!! きもちぃいいい!!」
メス豚「どうしよう… 急に一人暮らししろだなんて、パパ様もママ様もあんなにどSだったなんて!! それにこの町には夜になるとオオカミが出るなんて言って… 食べられてしまわないように丈夫な家を建てろだなんて… 食べられるってなに!?そういうこと!?あっはああああああああん!!!」
~そして夜~
オオカミ「さて、それじゃあ今夜も違法建築調査に向かうか…」
【オオカミ】
建築取締隊隊長
建築基準法に違反する建築物を取り締まる部隊の長を務める。
数年前に違法物件を乱立させ世界を震撼させた魔界の召喚術士【アネーハ】を封印した実績を誇るカリスマ
オオカミ「うむ、今宵は特に問題はなさそう…ん?」
オオカミ「こ…これは…!!」
オオカミ「これは…ひどい…ひどすぎる…。 耐震 耐火 耐風 どれをとっても最低レベル!! この平成の世にこんな殺人物件を召喚するやつ!! 封印は解かれたのか!!アネーハぁぁああ!!」
~屋内~
メス豚「はぁぁぁん… コンクリートジャングル東京で藁の家… なんて弱弱しいの私… 近所の哀れな視線… 流石の訪問販売業者も私を放置プレイ… 笑顔を絶やさない宗教勧誘の人でさえ目が死んでいる… あぁぁ! はやくっ はやくオオカミきてぇぇぇええええ!!」
~外~
オオカミ「違法建築滅却せり!!!!」
メス豚「ぎゃぁぁああああああああ」
チャーシュー「火って… きもちい…」
メス豚、オオカミの粛清により討伐される。
つづく