前回の続きです。
実際に経営事項審査を考慮せずに株価操作を行った場合にはどうなるのか?
例1 株価を下げる目的で設備投資の資金を借入れた場合
負債は固定負債(1年で返済ができない負債)となり負債回転期間が悪くなります。負債回転期間は経営状況の審査に利用されているので、悪い方に影響を受けます。
例2 株価を下げる目的で利益・純資産額を減少させ設備投資を行った場合
経営状況や経営規模が影響を受けます。
例3 株価を下げる目的で利益・純資産額を減少させ役員報酬の増額した場合
経営状況や経営規模が影響を受けます。
例4 株価を下げる目的で利益・純資産額を減少させ退職金等の支払った場合
経営状況や経営規模が影響を受けます。
株価を下げる目的で事業規模・経営状況といった経営事項審査の対象を操作した影響が、完成工事高、技術力にも波及する可能性があります。
事業承継対策が企業の活動にどの程度影響するのかを把握して、経営が悪化しないような事業承継計画を立てる必要があります。