本日は千穐楽でした。

怪我もなく、病気もなく、遅刻もなく、今月も無事に終えられた事に、ほっとしています。

そして、今月最も嬉しかった事は、仁左衛門さんが七ヶ月振りに舞台に帰ってきた事です。

ご覧になった方もいらっしゃるかと存じますが、演目は『お祭り』です。

この演目はしばらくの間、舞台をお休みする事を余儀なくされていた役者が、

無事に復帰してきて、一番初めに勤める事の多い演目です。

この様な場合、いつもの「○○屋!」と言う掛け声の他に、「待ってました!」との掛け声も入り、

役者とお客様との気持ちが一体になったような、なんとも形容しがたい感動に舞台は包まれます。

仁左衛門ファンの皆様のお喜びはもちろんですが、私達同僚も本当に喜んでおります。

天下の二枚目役者ここに完全復活です。

仁左衛門さんや菊五郎さんのように、年が近くて一緒に遊んでくれる方達が

元気でいてくれないと、本当にこちらはヒヤヒヤしてしまいます。


それでは、本日はいつになく歌舞伎役者らしいブログになってしまい申し訳ございませんが、

いや、いつもの方が申し訳ないのかな…どちらに致しましても、

千穐楽まで応援して頂きまして、ありがとうございました。

お忙しい中、劇場にお越しくださった方、ブログに楽しく温かいコメントをくださった方、

そして、このブログが更新される度に【いいね!】を押してくださる心清き方々、

全ての皆様に心よりの感謝をお伝えしたく思っております。





この写真は、私とは、もう二十年以上の付き合いになる福島力と言う、

山奥に住む偏屈カメラマンが、昨日楽屋に来て撮ってくれたものです。

弟子の蔦之助との珍しいショットです。