忘れられた色のために | 時間は背伸びする

 

 

 

 

 

 

愛の届かない片隅にひっそりと花は咲いていた

街灯の光は色を忘れてその花に舞い落ち溶けていった

僕はフェンスにもたれかかり煙草に火をつけその光景を眺めた

何処までも流れ続ける人の群れと車の灯り

空にはたった一つだけ星が瞬いていた