5月31日

「グランド・マスター」と「オブリビオン」が同日公開。


ハリウッド・アクション劇大好きなツレはトムの「アウトロー」を見逃していたので


「オブリビオン」を観るとはりきりまくり。


でも、ワタシ、トムじゃなくてトニーがええー


じゃあ、じゃあ、両方観るべぇー


同じ日には、体力的に無理なお年頃。


先に、トニー、次の日にトムにするということで、連日お天気もよくないし、満席であろうと予想


ちゃんと座席を指定しておこうよって言ってながらそうしない二人。


トニーは早くに行って、お茶をして余裕をもって、いつもの後方右端の座席を確保。


次の日のトムが最悪、出かけようとしたら、大工の金ちゃん、ツレの同級生、


ワタシの数少ないファンの一人。


久しぶりにやってきて話が長い。





駐車に時間がかかり、エスカレーター満員、嫌な予感的中


「まだ、予告編です。本編始まってませんけど二人並んだお席が・・・」


前から5番目の列、ちっと腰をずらして観ればなんとか我慢できる座席。


「ハートロッカー」は、前から2番目の列で、ツレは途中で気分が悪くなり出ちゃったし。


でも、今回は5番目やさかい。


 さあー始まったでぇー


ツレの理解を超える近未来・地球侵略モノ。


途中から寝息が聞こえなきゃいいけど。


エイリアンに侵略された汚染された地球を監視する、一組の人間の男女。


なのに最後まで、エイリアン最後の最後まで出てこない。


そんで、男女一組しか地球にいないはずなのに、モーガンフリーマン率いる生き残りの人間達


これ最初は、エイリアンなのかな?と思わせる演出です。


被り物なんだけど、どう見ても、プレデターの扮装。ワタシはこの時点で物語がわかってしまった


という、まあエイリアンモノ、地球侵略モノ、のプロとしてはモーガンが出てきた時点で


エンドもわかっちまったって感じです。


さて、映画の感想がマジでヘタクソなワタシなので、ネタバレも書いてしまいそうなので


どうしよう。


トムのファンの方、SF好きな方は、おもしろいと思います。是非かと言われるとうーんと


いう感じです。「猿の惑星」と「マトリックス」が基本にあるような。


最後、ツレとワタシが顔を見合わせた、たった一度の瞬間があったのですが。


よくぞ最後まで、寝息たてなかったな、偉いぞ。


汚染された地球、とりもどせないけれど、残された人類がなんとかやってこうやと言うときに


なぜか一枚の画が・・・


ツレとワタシの好きな画家ワイエスの画が大写しで出てきます。


国立図書館なんか、廃墟になっていたりして本が無茶無茶になってるんですが。画が無事だった。


遠く農機具小屋が小さく見える丘のこっちに横たわってそっちを見ているやせた女が一人。


ワイエスは、失くしてしまったものへの郷愁を思わせる画風。


妻ではない、特定のそんなに美しくない一人の女性を何枚も何枚も描いたり


地平線の向こうを描いてはいないけれど、画を見る者それぞれに心で見よ・・・みたいな画を描く


画家でして、これはワタシなりの解釈でしてそうではないかもしれないんですが。


物悲しい、切ない、ノスタルジック、傷口が開きかけるような、そんな画です。


アメリカン・リアリズムの代表的な作家です。


監督が好きな作家だったのでしょうか、最後のシーンにはふさわしい画だったかなと思います。


話は映画から離れるかもしれませんが、あーそうでもないかな?


「エッセンシャル・キリング」という戦争映画?なんですが、これ大好きブログの「のしん」さん


が好きな映画と言われていたので、見た映画なんですが、DVDを借りて。


この映画の感想もイメージとしてワイエスの画を思い浮かべましたことを思い出しました。


最後、どこまでも続く氷原に白い馬が遠くにいる画面なんですが、ワイエスの画そものもの


ような気がしました。


地球がどうにかなってしまった後、自然が壊れてしまった後に


絶望の中で生き残った人類が想うものとは、失くしてしまったものの大切さ、取り戻せないけど


なんとか、なんとか心細く、消えてなくなりそうだけど、生きる希望をどうにかして見つけたい


というような気にさせる画。


なんでしょうか・・・?


さて、トムの「OBLIVON]の感想になってないようなんですが、すみません。


エンドロールが始まってまだ館内が暗いうちにせっかちな二人はすぐに出てしまうんですが、


ふと後ろを振り向くと、なんとワタシたちよりもすこしばかりお歳をめされたご夫婦がてんこ盛り。


老人会かい?えーーー?


夫婦割引でお一人様1000円で観ることができます。


でも、どうかしら?トムはハリウッドきっての知名度はナンバー1の俳優ですが。


このSF物語、わかったご夫婦いらっしゃったかしら??


最後に残った主人公のトムは、本当のトムではなくクローン52号だったんですよ。


列の最後のご夫婦のお顔は、混沌としたお顔をしてらっしゃいましたけど・・・


お好み焼きを食べながら、ツレには説明を入れましたが、大きな誤解はなくなんとか


わかっていたようです。


ワイエスの画が使われていたことに感動しておられました、監督がすばらしいぃーと。


長い記事になったしまいました。


最初の日に観た「グランド・マスター」のトニーとトムはともに50歳。


トニーの4年がかりの武術習得の素晴らしさとトムの腕の筋肉にぽっかりと口があいたままの


同年代のワタシ、飼い猫弥太っぺの腹のぶくぶくと競争してる日々に恥じ入ったのでした。


「トニー・レオン、いつまでも男前やけど、あの団子鼻はあんたとええ勝負してるよ」


葉問(イップ・マン)の役柄の時には気にならないんですが、素顔のトニーの鼻は確かに


ワタシのそれと同じかっこ、同じ肉ずき。


相手役のチャン・ツッイニーの鼻の薄さに、思わず自分の鼻を触ってしまいました。


どちらか一方を見に行かれるのでしたら、「グランド・マスター」をお勧めいたします。


日中戦争時の時代なんですが、特に日本を悪く描いてはいませんでした。


ちっと歴史認識の違いもありますが、あの程度なら許せます。


ブルース・リーが好きな方なら絶対お勧めです。


以上映画2本の感想記事、お粗末。


トニーの皺は浅い、トムの目じりの皺は深い・・・