「あんた、裏庭、ぼうぼうになってるよ」

ってこの前も言われたのに、裏、覗いてません。

芝生も伸び放題で斜めになってるそうです。

ね、ガーデニングブログにしたら、あきませんでしょう。

ワタシ達がいつも居間代わりにしてる部屋は、ツレの仕事場と画廊をやっていた時の

建物で、その前の庭は、庭と言っても雑木を植えているだけですけど、ツレが手入れを

しています。現在6匹の野良猫が遊びにやってくる庭です。

ファミリィーです。母猫1匹、後、全部季節違いの兄弟猫です。

しばらくして、皆男の子だと言うことがわかって、ホッとしているところです。

女の子やったら、そら大変なことになります。

女の子は、今のところ、弥生と緑が家の中で一緒に暮らしています。

もうすぐ、弥生を病院へ連れていかないといけません。

「秋になったら、連れてきてくださいね」とポチタマ先生。

獣医の先生のことポチタマ先生と呼んでいます。




秋、アキ、あき、

今は、もう秋。。。誰も居ない海。。。

この歌、おかあちゃんが大好きなこうちゃんこと越路吹雪が歌ったのを以前

記事に貼り付けたので、またかと思われるので、今日は貼りません。

ですので、今日はツレが「みかんの花さく丘」の次に好きな「里の秋」です。




母子家庭で育った連れは、父親の顔を写真でしか見たことがなく、おかあちゃんが

今でも大好きです。3番はおとうさんの無事を祈るという歌詞がありますが、

戦争からまだ帰ってきていないお父さんを母親と二人で待っている小さな姿が浮びます。

もちろん、ツレは毎回、由紀さおり姉妹のCDを聞きながら泣いています。

その横で、ワタシと言えば、もらい泣きなんてしませんよ。

自分の世界に浸っています。



 ある詩人のノオトより


秋ハ夏ト当時ニヤッテクル。

夏ノ中ニ秋ガコッソリ、隠レテイテ

モハヤ来テイルノデハアルガ

人ハ、炎熱ニダマサレテ、ソレヲ見破ルコトガ、デキヌ。

耳ヲ澄マシテ。注意ヲシテイルト、夏ニナルト、同時ニ、

虫ガ鳴イテ、イルノダシ、庭ニ気ヲ、クバッテミテイルト、

桔梗ノ花モ夏ニナルト、スグ咲イテイルノヲ、発見スルシ

蜻蛉ダッテ、モトモト夏ノ虫ナンダシ、柿モ夏ノウチニチャント

実ヲ結ンデイルノダ。

秋ハ、ズルイ魔物ダ、

夏ノウチニ、全部、身支度ヲトトノエテ、セセラ笑ッテシャガンデイル。


 どうですか?ワタシが十代の時にあの方に惹かれ、今も尚、あの方しか御尊敬できない

太宰治。ワタシはあえて、彼のことを、呼び捨てにするんです。

だって、神様と同じなんですもの。

秋をこんなふうに表現できるなんて、その感性は天才です。

庭を眺める資格なんて、ワタシにはない。とうていない、だからボウボウ。

さあ、夏は夏の本を読んだし、秋はまた彼に会いにいきます。

あの独特な眉間の皺に下にある、鋭くも優しさに潤う瞳で

「また、来たの? 」って短く言って、ペンだこのできたあの中指のある右手を

差し伸べてくれる。

 もちろん、ワタシは銘仙の着物を着た、18歳の女学生であります。

秋の夜長、皆さんはどう過ごされるのでしょうか?

今日は午前中に記事を書きましたので、今からツレと一緒に、最後の冷やし中華を

食べに行ってきます。