No rain,no rainbow.

雨なくして、虹はない。ってハワイの諺らしいんですが、

雨は辛いこと、虹はいいこと。辛いことの後にはきっといいことがあるよ。

雨は好きなんですが、こうずっと降りっぱなしじゃ、嫌いになってしまします。

このうっとおしい最中。。。


 ツレが膝が痛むといって整形外科へ連れて行ってというのを、何度も腰を

鍼灸院で治しているワタシは始めてでちょっと不安そうなおじさんを車に乗せて

大丈夫やからと叱咤激励しながら連れて行きました。

待合室で待っていると、なんと「なんともなくなった」といって狐につままれた

ような顔で帰ってきました。あの先生の指の先にはレントゲンがついてるねん。


 行く前は、老化現象だったら、どうしよう?鈴木建設の社長がCMに出てる

コウジュンを飲むようになったら、どうしょう?なんかへんな病気で車椅子生活に

なったら?

 単なる、筋肉痛だったようです。1週間ほど前に庭の木を全てばっさり、梯子に

登って、普段使わない筋肉を使ったせいらしいです。なんと先生に猫を中腰で洗った

のでそれが原因じゃないかと訪ねたそうです。そう言えば計5匹の猫を洗いました。

まあ、梯子を登ったり、降りたり、猫を5匹洗ったり、普段何もしない人がせっせと

自主的に喜んでやってたと思ったら、こんなおまけが。

 なんとか、鍼灸院で大きな痛みは引いたものの、まだ庇っていた方の筋肉痛が

あるようです。すぐに虹が見えたりはしません。



 7月も始まりましたが、30日には痛み止めを飲んで、「スパイダーマン」を観に

行き、やっぱり身体を鍛えておかんとだめじゃねえ、あんた。

いえいえ、鍛えたからって、壁をよじ登ることできませんから、あんた。

 何ヶ月も前から予告編をいやと言うほど見ていたので、胸を膨らませ、ポップコーン

をほうばりながら、二人おじちゃんとおばちゃん、少年少女のようにはしゃぎまくり。


「ドラゴンタトゥの女」とどっちがよかった?今年最高と思っとったけど、パーカーも

カッコええ。

どっちか言うと、主人公に影響されやすいタイプです。



 雨ばかりが続く毎日、映画も観に行ったし、でかけても、歩くとまだ痛いと言うので

名作朗読アワー。

ワタシ、子供の頃から本の朗読が大好きでして、以前ブログにも書いたと思いますが、

隣のクラスへ出張して朗読していたくらいです。特に台詞のところの感情移入が、得意

でして、多くのリスナーに感動を与えました(笑)


 「すみませんが、これを読んでください」

なんと、ワタシの好きな太宰の短編14編が入っている「きりぎりす」です。

これはもう、太宰の得意としている、あの斜陽や、女学生などの文体でおなじみの

女性の語り口で物語が進められていきます。

 ワタシの(力)の見せどころです。

『おわかれ致します。あなたは、嘘ばかりついてきました』

のきっぱり言い切った三行半の台詞から始まるこのお話は、わずか24歳の新妻が

偉く、出世した、画家の夫に愛想をつかすお話です。


 24歳の時に読んだ時は、たぶんわかってなかったと思いますが、何度も読み返し

ツレにも読んで聴かせてるうちに、このお話は人間の心のヒダ、そんなものが

あるならそのヒダの間に溜まった垢を綺麗な言葉で太宰が説明したものだと考えるよう

になりました。

 しかし、あんたの口調、絶妙です。どんどん旦那に愛想尽かししていく様子が。

 そこの所はリアリティーあると思う。

 昔の24歳の女って、今の24歳の倍くらいの叡智にたけていたと思います。

このお話、女の人に是非読んでもらいたい、男の本性?いいえこれは人間の本性が

赤裸々に書かれている、怖いお話なんです。是非ワタシの朗読でといいたいところ

ですが。ギャラが発生しますので、ご自分でどうぞ、新潮文庫です。

若い時に読んだという方は、ダンボールの中頭つっこんで探してもう一度。



でわ、今夜はこの辺で。