『The Color Purple』
アリス・ウォーカー 原作
スティーブン・スピルバーグ 監督
クインシー・ジョーンズ 音楽
1985年ですから、27年前の映画です。
いつ、どこで、誰と観たのか忘却の彼方ですが。
ウーピー・ゴールドバーグのその後の活躍を観て「あーーあのカラーパープルのあの女優
だ」といつも思い出していました。
「ゴースト・ニューヨークの幻」であの如何わしい霊媒者の役で確か賞をもらったんで
はないでしょうか?助演女優賞を。。
でも、ワタシはなんといっても彼女を女優にしたこの役が最高だったと思います。
コメディアンヌとしての表情を出していません。ある意味それが彼女の武器みたいな
もんだと思うんですが、クルクルと変わるイノセントな少女の顔を当時何歳だったのか
もちろん少女時代は別の子役が演じていますが、残酷とも言える幼い結婚生活での不安
な顔、無知な年上の男の暴力に脅える顔、つかの間の妹との生活での幸せな表情、全て
が印象に残るシーンでした。
そして、今回レンタルショップでいつも気になっていた、いつかもう一回観るリスト
の中の1本、「Stand by Me」と一緒に借りてきました。
記憶通り、いえそれ以上に彼女の女優としての力量を知ることとなりました。
1900年代のアメリカはまだまだ黒人差別が当たり前の時代差別というより
奴隷としての生活そのもの、しかも女の黒人に自分なんて存在しません。
あれから100年たって、アメリカは黒人の女性官房長官が誕生しましたが、根本的には
今もそれはクリアーされてはいないと思うような事件が海の向こうから聞こえてきます。
当時の黒人姉妹のほとんどが薄幸であるように、当然この主人公の二人の姉妹も実家でも
嫁ぎ先でも不幸です。妹は綺麗で聡明、姉は残念な顔立ちとはなっから人生を諦めているよ
うなマイナス思考な女の子、でも働き者で、妹を思う気持ちは自分を犠牲にしても幸せを
願います。その願いがかなってか妹は、姉とは違う幸せな道を歩むことができます。
それぞれの道を、妹からの手紙を隠されていたため全く知らずに40年が過ぎます。
手紙を隠す夫ももちろん黒人なんですが、なぜあんなにセリーを酷い目に合わせることが
出来るのか?たぶん白人からの迫害からストレスを全部、弱い女にぶつけてたんでしょう。
それにしても、この夫といい実母の2度目の夫、義理の父なんですが、その男に2度も妊娠
させられてしまいます。これ以上残酷な生活はあるでしょうか?男の馬鹿ヤロウ。
でも、セリーがある女性と出会うことで、自分を見たこともない自分を発見していくの
です。目覚めるというのではなく、発見するという感じ、感動的でした。
原作者アリス・ウォーカーがバイセクシャルな人だったようで、性別関係なく人間として
愛することが出来る特殊な力を持った人とワタシは解釈しています。
たぶんそのあたりの彼女の言いたかったことが出てるシーンがなんとYOU Tubuでご覧
いただけます。好きなシーンの一つです。
Youtubu
このシーンで歌っている彼女が、セリーを自由へと連れて行ってくれる人です。
同じ黒人女性なんですね。歌詞は「セリーあなたを愛してる」
セリーも始めて血の繋がっていない人を愛することを知るんです。
映画のテーマは、てんこ盛りです。人種差別、男女差別、性的虐待、同性愛などなど
どれもこれも解決できない人間社会の重大な問題ですが、解決できないからこそ人間は
悩み、考えもっと違う大きな愛にあこがれて生きていけるのではないでしょうか?
人は人を理解してもらうのに自分そのものを理解してもらう必要はない、自分を知って
いる人がどれほどいるでしょうか?それぞれがわからない自分に真摯に向き合うことで
側にいる人を見ることが出来る。
最後のシーンは40年ぶりに再会する姉妹がお互いにほほとほほを両手ではさんで
キスをするんですが、これ人間の自然な心の表現だと思うんですが、日本人だったら
どうだったんでしょうか?
どん底から救い上げてくれる人は、男性ではなく女性なんでしょうか?
女同士の友情は、女の友人のいないワタシにはちょっと語りにくいんですが。
この映画を通して、改めて女が女を思う気持ちがわかったような気がします。
「テルマ & ルイーズ」しかり、「バグダッド・カフェ」しかり
窮地に陥った時の女が女を思う気持ちは男より力強い。
女でないとわからない痛みは男に言ったところで同情しか返ってこない気がします。
その同情には下心も含まれていたりしますから。
なんだか、男を軽視したような記事になってしましましたが。
スピルバーグ、インディー・ジョーンズからの脱却、渾身の一作だったと思いますが
もちろん「ET」も好きですが、これから後の「シンドラーのリスト」へと続く重要な
作品になったと思います。
映画を観てしましましたが、始めて知った原作者アリス・ウォーカーにも魅力を感じ
ました。さっそく原作、ピューリッツァー賞をとったこの本を読んでみたいと思います。
でわ、今夜はこの辺で。
アリス・ウォーカー 原作
スティーブン・スピルバーグ 監督
クインシー・ジョーンズ 音楽
1985年ですから、27年前の映画です。
いつ、どこで、誰と観たのか忘却の彼方ですが。
ウーピー・ゴールドバーグのその後の活躍を観て「あーーあのカラーパープルのあの女優
だ」といつも思い出していました。
「ゴースト・ニューヨークの幻」であの如何わしい霊媒者の役で確か賞をもらったんで
はないでしょうか?助演女優賞を。。
でも、ワタシはなんといっても彼女を女優にしたこの役が最高だったと思います。
コメディアンヌとしての表情を出していません。ある意味それが彼女の武器みたいな
もんだと思うんですが、クルクルと変わるイノセントな少女の顔を当時何歳だったのか
もちろん少女時代は別の子役が演じていますが、残酷とも言える幼い結婚生活での不安
な顔、無知な年上の男の暴力に脅える顔、つかの間の妹との生活での幸せな表情、全て
が印象に残るシーンでした。
そして、今回レンタルショップでいつも気になっていた、いつかもう一回観るリスト
の中の1本、「Stand by Me」と一緒に借りてきました。
記憶通り、いえそれ以上に彼女の女優としての力量を知ることとなりました。
1900年代のアメリカはまだまだ黒人差別が当たり前の時代差別というより
奴隷としての生活そのもの、しかも女の黒人に自分なんて存在しません。
あれから100年たって、アメリカは黒人の女性官房長官が誕生しましたが、根本的には
今もそれはクリアーされてはいないと思うような事件が海の向こうから聞こえてきます。
当時の黒人姉妹のほとんどが薄幸であるように、当然この主人公の二人の姉妹も実家でも
嫁ぎ先でも不幸です。妹は綺麗で聡明、姉は残念な顔立ちとはなっから人生を諦めているよ
うなマイナス思考な女の子、でも働き者で、妹を思う気持ちは自分を犠牲にしても幸せを
願います。その願いがかなってか妹は、姉とは違う幸せな道を歩むことができます。
それぞれの道を、妹からの手紙を隠されていたため全く知らずに40年が過ぎます。
手紙を隠す夫ももちろん黒人なんですが、なぜあんなにセリーを酷い目に合わせることが
出来るのか?たぶん白人からの迫害からストレスを全部、弱い女にぶつけてたんでしょう。
それにしても、この夫といい実母の2度目の夫、義理の父なんですが、その男に2度も妊娠
させられてしまいます。これ以上残酷な生活はあるでしょうか?男の馬鹿ヤロウ。
でも、セリーがある女性と出会うことで、自分を見たこともない自分を発見していくの
です。目覚めるというのではなく、発見するという感じ、感動的でした。
原作者アリス・ウォーカーがバイセクシャルな人だったようで、性別関係なく人間として
愛することが出来る特殊な力を持った人とワタシは解釈しています。
たぶんそのあたりの彼女の言いたかったことが出てるシーンがなんとYOU Tubuでご覧
いただけます。好きなシーンの一つです。
Youtubu
このシーンで歌っている彼女が、セリーを自由へと連れて行ってくれる人です。
同じ黒人女性なんですね。歌詞は「セリーあなたを愛してる」
セリーも始めて血の繋がっていない人を愛することを知るんです。
映画のテーマは、てんこ盛りです。人種差別、男女差別、性的虐待、同性愛などなど
どれもこれも解決できない人間社会の重大な問題ですが、解決できないからこそ人間は
悩み、考えもっと違う大きな愛にあこがれて生きていけるのではないでしょうか?
人は人を理解してもらうのに自分そのものを理解してもらう必要はない、自分を知って
いる人がどれほどいるでしょうか?それぞれがわからない自分に真摯に向き合うことで
側にいる人を見ることが出来る。
最後のシーンは40年ぶりに再会する姉妹がお互いにほほとほほを両手ではさんで
キスをするんですが、これ人間の自然な心の表現だと思うんですが、日本人だったら
どうだったんでしょうか?
どん底から救い上げてくれる人は、男性ではなく女性なんでしょうか?
女同士の友情は、女の友人のいないワタシにはちょっと語りにくいんですが。
この映画を通して、改めて女が女を思う気持ちがわかったような気がします。
「テルマ & ルイーズ」しかり、「バグダッド・カフェ」しかり
窮地に陥った時の女が女を思う気持ちは男より力強い。
女でないとわからない痛みは男に言ったところで同情しか返ってこない気がします。
その同情には下心も含まれていたりしますから。
なんだか、男を軽視したような記事になってしましましたが。
スピルバーグ、インディー・ジョーンズからの脱却、渾身の一作だったと思いますが
もちろん「ET」も好きですが、これから後の「シンドラーのリスト」へと続く重要な
作品になったと思います。
映画を観てしましましたが、始めて知った原作者アリス・ウォーカーにも魅力を感じ
ました。さっそく原作、ピューリッツァー賞をとったこの本を読んでみたいと思います。
でわ、今夜はこの辺で。