国民的映画「男はつらいよ」の主人公といえば、ご存じ車寅次郎。

寅次郎の生みの親である山田洋次監督が小説で描いた寅さんの少年時代がドラマになりました!

寅次郎出生の秘密から、戦争をはさんだ悪ガキ時代、そして最愛の妹さくらに見送られて葛飾柴又の駅から旅立つまでの物語。なさぬ仲の育ての母は寅次郎のアキレス腱。母を悲しませないために、悪の道を何とか踏みとどまって生きてきた。そして、さくらへの無垢な愛情。この二人への感情が、寅次郎という人間の骨組みを作ってきた。どんなにいいかげんで、どんなに破天荒でも、人への悪意はそこにない。損得では動かない。人の心を溶かす寅次郎の秘密がそこにある。そんな笑えて泣ける市井の人々の物語を、脚本家岡田惠和さんが紡いでいきます。

昭和11年2月25日。歴史を揺るがす226事件の前夜、くるま家にも大事件が勃発。雪のこの日、帝釈天の参道にある団子屋の軒下に置かれていた赤ん坊は、この家の子供になった。そして日本一の妹さくらの誕生、小学校時代に始まった戦争と父の出征、初恋・・・そしてその後の寅次郎につながる家出。
忘れたくない真っすぐな少年の心と、家族への愛。
フーテンの寅はこうして出来上がった。寅さんエピソードゼロ!

「少年寅次郎」シーン写真
原作のことば
…山田洋次
50年の歳月をかけて製作したシリーズ第50作となる新作映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』の封切りに先んじて、小説「悪童 寅次郎の告白」がテレビドラマとして制作されることを嬉しく思います。