ジャンル:ミステリー近未来小説
映画化期待度:★★★★☆
アニメ化期待度:★☆☆☆☆
オススメ度:★★★★☆
人の直感か。AIの統計か。
ウォーリックシャー警察の警視正、キャット・フランク(以後キャット)は、長い警察官勤務によって磨かれた勘と、血の滲むような努力によって今の立場を獲得した、百戦錬磨(かつ昔気質)の警察官である。
彼女は夫と息子の3人で過ごしていたが、夫を失ったことにより、しばらくの休暇をとっていた。
しばらくして、息子と自分の精神状態が安定し、仕事に復帰出来る状態になったため、彼女の上司であるマクリーシュと面会し、改めて仕事に復帰したいと希望を出した。
マクリーシュは「そんな君にピッタリな仕事がある」と、人工知能調査体である”エイド”と共に事件の調査をする…という仕事を提案した。
なんでも、「新しい内務大臣は、『エイドを使えばAI捜査の有用性を証明でき、警察官の人員削減が期待できる』と思っている」ため、「それを正せる君に、仕事を任せたい」との事だった。キャットは「確かに、自分にしか出来ない仕事だ」と、その仕事を引き受けた。
キャットが指揮することになったチームは、「分析などはエイドがやるから、そこまで多くの人員は必要無いだろう」というマクリーシュの判断の元、わずか2人の警察関連の人間と、1人の、エイドを作り出した国立AI研究所教授であるオコネド、そして1体のエイドのみであった。
(チーム構成については大いに物語に関わっているがため、しっかり書いておきたかった)
オコネド教授は、エイドと一般的な人工知能の違いを長々と語った後、「実際に見てもらった方が早いでしょう。新しいチームメンバー、エイド・ロックです」と、ブレスレットの形をした機械のスイッチを入れた。
すると、キャットらが居る部屋の中央に、驚くほど精密な男性の、ロックと名付けられたホログラムが現れる。キャットはそのリアルさに落ち着かない気分になりながら、ロックとしばらく会話をする。
このコミュニケーションはごく短い時間であったが、すぐにキャットは「”これ”とは馬が合わない」と察する。
彼女が直感を大切にするのに対して、ロックは直感など思い込みに過ぎないと切り捨てるのだ。
こんな相反する考えを持つ、キャットとロックが行う捜査は、ロックが数ある未解決失踪事件の中から「つい最近に発生」、「若年男性」、「解決の可能性が十分にある」という条件で抽出した2件。
二人(あるいは一人と一体)が、ぶつかり合いながら捜査を進める。
そしてチームが情報を集めて補完する。
そうするうちに、これらの事件は奇妙な繋がりを見せ始める。

そして、恐ろしい事実も。
最後に。
「おいお前、いつもより書く量少ないじゃねぇか。サボるんじゃないよ。」と言われそうな気がしたのでちゃんと言い訳説明をしよう。
物語は大抵「起承転結」の順に展開されるのは周知の事実であるし、今回の作品「瞬きすら許さない」においても、それはしっかり受け継がれている。
しかしながらこの作品に関しては、いつものように「起承転結」の「起承」までを書こうとすると、ネタバレを食らわせる事になってしまうのだ。よって、今回に関しては「起」のみを書く形となった。
決してサボっている訳では無い!
あと、どんな人に読んでもらいたいかも書こう…とは言うものの、この作品は誰が読んでも「面白い」と唸る作品であると思う。 しかし、その中でも「人間特有の”感情のうねり”が好き」という人には更に刺さるかもしれない。
この作品は、確かにエイドと人の対比も面白いポイントではあるのだが、細かい描写によって、キャットや、キャットを取り巻く人々の心の動きが、これでもかいうほど分かり、その点でも、この本は読者を大いに引き込ませてくれるのだ。
後は、「単純にミステリーが好き」という人にもオススメである。
ミステリーの基本である「事実の発見、調査の進行」をしっかりやっているため、そういう人にもまた気に入ることであろう。
ちなみに、後書きによると、著者であるジョー・キャラハンは、この作品の続編を3巻出しており、さらにはもう1巻も刊行予定らしい。
私はこれほど面白いシリーズ、そして興味深い本を他にも積みまくっている、しかし読む時間や余裕が少ない。 そして実は、アニメでも同じ状態に陥っている。
嬉しい悲鳴を上げるべきか…
本当の悲鳴を上げるべきか...
