良くお客様から「もうカレーはやらないのか」と
言われるのを思い出し・・・
今日は本格的に昔のカレーを仕込んでみた
昭和以前の我が国のカレーは英国軍のコックが日本遠征時に
伝えたイギリスC&B社のカレースパイスと小麦粉で
ルーを作る方法であった。
当時、国内で販売した頃は高嶺の花の料理であったが
昭和に於ける戦前、戦後という世の中の変化で
「カレーライス」も変わった
肉じゃがという料理の材料にカレー粉と小麦粉を加えて煮込むと言う
誰でも作れる簡単料理をご飯の上にかけて食べた
「カレーライス」などか「ライスカレー」などか訳の判らない料理
後は好みで醤油、ソースを加えて食する。
簡単、美味しい、早い、誰もが食べる大衆料理
誰からも愛される長寿の料理に進化した。
国内でもS&B社のカレー粉が開発され、各社が競って
簡単にできるカレーを作り出し
「ボンカレー」「オリエンタルカレー」「ゴールデンカレー」など
即席カレーの基礎を築いた各社であるが
我々が作るカレーソースは野菜をラード油で手間掛け炒め
S&Bカレー粉とC&Bカレー粉、、小麦粉にて
ルーを作る事から始まる一大作業である
店内中にカレーの臭いが充満する
存在感に驚くばかりである。
仕込んだカレーソースはこれからが大変である
今晩は静かに眠りに付き
明日は再び火を入れ夜は眠る。
やがて、
人と同じで角が取れた丸みのある味わいに
人間に丸みが生まれるには数多い人々のご支援という
手間が加わり生まれるものだと感じて
カレーソースを掻き回す