コラム・食べるために動く | 治る力

治る力

鍼灸・マッサージを生業にしている者が思うことを
綴ります。ときに前向きに、ときに後ろ向きに

野生の動物が食べ過ぎることは、きっとありません。

大きな獲物を仕留めたときなど、一時的にだったら

あるかもしれませんが、それでもメタボになってしまうことは

ないでしょう。野生は厳しい。

 

その点、現代の人間(多くの日本人など)は余分な脂肪を

体に蓄積させないようにすることが至難です。美味しいものは

巷にあふれかえっているし、昔と比べて体を動かす機会が

とても少ない。現代人は食料がなかなか手に入らなかった時代の

体質をしっかりと残していて、太ることよりも痩せることの方が

苦手です。単に見た目が「ふとっちょ」だけなら問題はない

のですが、そうではないから、生活の中でダイエットという言葉を

多く耳にすることになります。野生の動物は食料を確保するのに、

エネルギーを使います。じっとしていればエネルギーは使わない

のですが、それでは食料が手に入りません。

摂取が消費を上回ることがないので、メタボにならないわけです。

しかし我々は、じっとしていても、栄養価タップリの美味しいものが

簡単に得ることができてしまいます。そのようなことで油断が

ならない現代もまた厳しいのかも知れませんね。

 

こういうのは、人間でいえばエアロバイクを漕ぐようなものですね。