慢性腰痛2 | 治る力

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鍼灸・マッサージを生業にしている者が思うことを
綴ります。ときに前向きに、ときに後ろ向きに

・慢性椎間関節性腰痛

慢性の椎間関節腰痛の原疾患として多いのは、

高齢者なら変形性脊椎症、円背、

青少年なら脊椎分離症、脊椎すべり症、分離症、

分離すべり症などです。

治療は、急性期の椎間関節性疾患と同様です。

 
・慢性筋筋膜性腰痛
急性のものであれば表層筋、慢性のものなら表層筋、深層筋
からの両方が疑われます。
 
限局性で痛みが鋭ければ、過収縮した表層筋の伸長時痛。
治療は、運動鍼がよく効きます。
 
限局性で鈍痛なら、表層筋の過収縮時痛と捉えます。
この場合、置鍼が効果的。
広範囲な鈍痛では、深層筋(胸腰筋膜)障害を疑います。
外志室または外魂門の深刺が有効です。
 
外志室とは、
腰部の深層筋性の筋筋膜性腰痛に対し、
深部の筋膜を広域に刺激する目的で胸腰筋膜を刺激する手技です。
また、この辺りは腰神経叢部でもあり、
筋筋膜の緊張が二次的に腰部神経叢を刺激している場合にも
有効と考えられます。
手順は、
①患側上部側臥位
  (伏臥位でも胸腰筋膜が刺激できないわけではない)
②脊柱起立筋の外縁にある筋溝をさぐり筋緊張を確認。
  横突起をねらうように刺鍼。
③抵抗感を感じた後、雀啄。鍼響を得る。
④5~10分置鍼。
 
外魂門刺鍼とは、刺入点を上方にずらしたもので、
似田先生が考案しました。