2/28 友人の名前で封書が届いた。

封筒の字も見慣れた友人の字。

 

父のことやその他バタバタしていて、ずっと会えていなかった。

やっと会えそうだと連絡をとったのが昨年の秋。

癌になってしまい、これからしばらく治療に入る・・・。

そう聞いた。治療がうまくいって落ち着いたらお茶しようって約束した。

 

癌の名前は聞き覚えがなかった。めずらしい癌だそう。

ネットで調べた。あまりよくない癌だと知った。

 

心配だったけど、信じて待つしかできなかった。

 

新年、年賀状がこなかった・・・。

誰より筆まめな彼女から来ないことが、どういうことか想像ができた。

それでも、入院してるからとか、抗がん剤がつらいとか・・・。

退院できれば・・・。治療が落ち着けば・・・とかいい方に考えようとしてた。

 

年があけてから約2カ月。心の中で心配が消えることはなかった。

 

そんな彼女から、まちにまった手紙。

ちょっとホッとして封をあけたら、1枚の彼女が書いたイラスト。

女の子の絵。そこに「ありがとうございました」の文字と「またいつかお会いするのを楽しみに」の文字。おだやかないつもの彼女の字。

そして、イラストの下に「2/12永眠」の文字。

 

頭の中が真っ白になった。何が何だかわからなかった・・・。

 

夜、どうしていいかわからず、彼女のアドレスに「ありがとうございました」

とメールした。どうか彼女に届きますように・・・。