今回のシンポジウムについては

様々なご意見があろうかと

思いますが


私は純粋に課題の抽出のための

シンポジウムだったと

捉えています


抽出された課題に更に意見を募り


これから議論に入るのではないか?

と思います


また日産婦は高齢出産を推奨して

おりません


この日産婦の大前提についても

意識のなかに入れてお読み

頂ければと思います


今回のシンポジウム

一般からの意見は


135件ありました


しかし卵子提供当事者からの

意見が非常に少なかったように

感じています


「卵子提供は採卵の侵襲や

高齢出産のリスク、卵子の売買

ばかり言われて全然、理解して

もらえないから」と思っている

当事者もいらっしゃるのでは

ないかな?と思います


卵子提供は

採卵の侵襲、高齢出産のリスク

卵子の売買ばかり言われて

話しが進まない

(私はむしろこのようなことが

差別的であると感じています)


私の意見は

「自助グループの視点から見た

今の卵子提供の在り方の問題点と

当事者として考える解決案の提案」

を少子化の観点や

子育ての観点も交えて意見を

出しました


一見、皆さんからしたら

理解し難い内容だったかも

しれませんが


自助グループとして

何が問題なのか?

ちゃんと分かってますよ

ちゃんと向き合ってますよ

その上で

改善をお願いさせて下さい

前向きに検討して

もらいたかったからです


海外卵子提供の危険な現状について

きちんとお伝えし

何が問題なのか?

何を解決して欲しいのか?

だからこうして欲しい!など

スライドも使ってお伝えしました


5分ではとても伝えきれませんので
あのような形になりましたが
精一杯、発言させて頂きました

気持ちの上では
(採卵の侵襲や高齢出産のリスク
卵子の売買ばかり言ってないで)
「みなが安心、安全な卵子提供が
できるような法整備をのぞみます」
このような気持ちで意見を述べ
ています

43歳までの全ての女性が
国内で卵子提供ができるようにと
主張したのは

高齢出産のリスクばかり
言われるのであれば
卵子提供したい人の年齢を
引き下げるしかないと
思ったからです

卵子提供をしたい人の年齢を
少しでも引き下げれば
高齢出産のリスク云々は
少なくとも軽減されます

ところがそれを
理解していらっしゃらない

一部の当事者団体さんから


私のこの考えについて

「なかさんは自分の主張を

通すために43歳以上で

卵子提供をしたい人の

卵子提供を受ける権利を

考えていない、なかさんの

主張は未来の人のことしか

考えていない」


「43歳以上の人が産んだ

子供は違法な子供になると

なかさんは言うんですね」と

言われました


私はそんなことは

一言も言ってないです


おそらくLGBTの方の

「法的に認めてもらえないと

私たちの子供は違法な子供に

なる」と言う表現から来ている

のかな?と推測していますが


私は今まで一度たりとも

卵子提供で産まれてきた

子供たちのことを

違法で産まれてきた子供だと

思ったことはないです


LGBTの人たちと

私たち卵子提供とでは

活動の背景が全く違うと私は

思うのですね


LGBTの人たちは

勝ち取るために「差別」という

言葉を使っているのかも

しれませんが


私たち卵子提供は差別と

いう言葉を使う必要が

あるのかな?と思うのです


違法になる!差別だ!と

強く主張するよりも

卵子提供当事者支援団体が

考えなければならないのは


危険な卵子提供を減らし

少しでも安心、安全に

卵子提供を国に行ってもらうこと


こちらを考えることが

一番、重要ではないでしょうか?


また少しでも

世間から理解してもらえるように

働きかけることなど


私たちのやるべきことは

このようなことではないのかな?

と思うのです


商業卵子提供が排除されたら

バックアップクリニックが

無くなってしまう


卵子提供ができなくなってしまう


その気持ちはよくわかります

しかし、恐怖心にかられて


むちゃくちゃな主張を

繰り返すのは違うと思うのです


どうしたらやらせてもらえるのか?

落ち着いて前向きに考えませんか?


私は49歳までの人は

海外での卵子提供を許可して

欲しいと思っています


私たちには海外で治療を受ける

権利があります


何故、許可して欲しいと

言っているのか?

許可してもらうことで安心して

バックアップを国内のクリニックで

受けさせてもらえるようにです


今のようにコソコソと

バックアップしてもらうやり方は

いずれ破綻すると思います


文春に記事がでたりと…

今後も何が起きるか分からない

世の中です…


例えば

卵子提供したい人が年間5人くらい

なら

コソコソもよいのかもしれません


しかし年間、たくさんの人が

卵子提供をしています


ずっと前からネットの掲示板などで

おおっぴらに情報交換をしたり

チャットなどで情報交換をしたり


ブログなどでおおっぴらに 

情報発信をしている人が

たくさんいます


このような状況でコソコソと

やり続けることが

出来ると思っていることが

私はとても危険だと感じています


ここはエージェントにも

考えて頂きたいところです


政治家にちゃんとこの

「現状」をお伝えして

そして許可や改善をお願い

していきませんか?


↑当事者活動家のやるべきことは

このようなことだと思うのです


特に専門家の方々は 

以前からのこの無法化した状態を

問題視しています


個人の自由だ!権利だ!

差別だ!と主張し

無法化した卵子提供を

これ以上放置して

好き勝手やる人が増える方が

私は卵子提供が出来なくなって

しまうのではないか?と思っています

 

そうならないための地道な活動を

2019年からずーっと続けてきました


しかし

残念ながら無法化が悪化した結果


https://ja.m.wikipedia.org/wiki/2021年精子提供訴訟



↑このような悲しい事件が

精子提供で起きてしまいました…


今のままの無法化した

海外での卵子提供が続けば

卵子提供でもこのようなことが

起きるのは

私は時間の問題だと危惧しています


そうならないためにも

今回、日産婦が課題の抽出と題した

シンポジウムを

開催して下さったのだと私は思います


いささか

「やっとか…」と思う面も

ありますが


感謝の気持ちは持ちたいです


私が49歳までの方は海外での

卵子提供を許可して欲しいと

思っていることをお伝えしたら

某支援団体さんから

「その考えだと

49歳以上の人の産んだ子供は

違法な子供になります」と

言われました…


アメリカでも卵子提供の

受け入れは50歳としている

ところもあります


こうやって譲歩することは

何かを決める時には絶対に

必要なことです


譲歩とは物事を決めるための

区別です、差別とは違うと思います


何をもってして

「違法な子」なのか?

何故、そのように言い切れるのか?


一般市民の私たちが

「違法な子」だとか「合法な子」

などと決めることが果たして

出来るのでしょうか?


また決めるメリットは

どこにあるのでしょうか?

 

この子は違法

この子は合法とすることこそ

私は子供たちへの「差別行為」だと

思うのです


未来の人のことしか

考えていないと言われましたが

では逆に今の人たちのことだけを

考えれば


この問題は解決するのでしょうか?


過去の人も今の人も未来の人も

全部救う

お気持ちは分かりますが

でも、それはとても難しと思います


どこかで年齢制限を設けることは

卵子提供に限らずあることだと

思います


年金を支払う年齢や

年金を受給できる年齢など


「差別」と「区別」は

別だと思います


アメリカでも卵子提供の受け入れは

50歳までなど年齢制限を設けている

ところもあります


確かに誰でもが年齢や性別

容姿、肩書きなどで

差別されない世の中は

私も理想的だと思いますし

素晴らしいことだと思います


しかし

それを実現するというのは 

容易なことではないと感じます


「権利の主張」と「高齢出産の

安全性」は別の次元で考えることが

大切ではないでしょうか?


年齢を顧みない移植など

リスクを度外視した主張は

返って危険だと思うんです


無茶をする人を増やしかねません


年齢制限を設けない

卵子提供を希望する全ての人が

海外で卵子提供ができるようにする


このような理想は裏を返せば

ルールが無い、何をしてもよい

と解釈もできます


リスクを顧みずに

何歳でも移植をしてしまう

告知はしませんなど


シンポジウムのご意見にあった

子供の出自を認める権利

安心安全な卵子提供

事前に専門家から卵子、精子提供に

ついて正しい話しを聞く


このような意見と

「相反する」ことになると思います


だからと言って一部、無法化している

海外での卵子提供を丸ごと

日本で「合法化」して

海外での卵子提供を違法行為にしない

産まれた子供を違法な子供にしない

などと考えるのは違うと感じています


問題はそこではないと思います


理想と現実をごちゃごちゃにした

主張を受け入れてもらうのは

とても難しいと感じます


理想と現実に対して

前向きに整理して実現可能な

範囲で考えることが

活動家として大切ではないで

しょうか?


年齢制限についても

差別だ!

権利を奪うな!ばかりではなくて

前向きに捉えることが大切だと 

思います


理想論に虎われすぎて議論が

進まなくなるのは違うと思うのです


今回のシンポジウムでの否定的な
ご意見については

怒ったり

悲観することではなくて


当事者の気持ちに寄り添い

採卵の侵襲や高齢出産のリスク

卵子の売買から

逃げずに真っ向から挑むのが


真の当事者活動家としての

やるべきことではないでしょうか?


採卵の侵襲や高齢出産のリスク

卵子の売買を

どうにかすることを考えずに

私たちには卵子提供を受ける

権利がある!と叫んだところで


日産婦をはじめとする

関係各所にも伝わらないと 

思うのです…


本当に支援者として

資質があるのでしょうか?

本当に当事者の気持ちを

理解出来ているのでしょうか?

本当に卵子提供というものを

根本から理解できているのでしょうか?


LGBTの人と混同して

卵子提供を主張することが

本当に正しいことでしょうか?

本当にそれで卵子提供をしたい人を

救えるのでしょうか?


行き過ぎた解釈は返って

卵子提供以外の当事者さんに

ご迷惑をかけることに

ならないでしょうか?


今、私たちがやらなければ

ならないことは

卵子提供に対する否定的な

意見に激怒することでしょうか?


何故、卵子提供だけが否定的な

意見が取り上げられたのか?

卵子提供の支援をしている人

全員に自問自答してもらいたいのです


何故、否定的な意見が多かったのか

それをせずにただただ悲観したり

怒ったりするのは違うと思うのです


卵子提供については議論する

べき問題が山積なんです


そして、その殆どが

十分に議論されていません


まずは卵子提供の問題点を

抽出して


採卵の侵襲

高齢出産のリスク

卵子の売買等


これから議論されていくのだと

思います


そのためのシンポジウムで

あったことを

今一度、冷静になって考えて

頂きたいのです


前向きな意見を取り上げて
もらえなかったのは
問題点を抽出するためだからだと
私は信じたいです

私は今回のシンポジウムを
前向きに捉えたいなと思っています