ふとしたきっかけで、なぜか瞑想を始めてみました。
昔の同僚だった友達から勧められたのですが、彼と最後に会ったのは、もう20年ぐらい前、私がまだ20代だった頃。彼が当時の会社をやめ外国で仕事をすることになり、さよならランチをしたのが最後。
以後、本当に時々、数年に1回とかチャットで近況報告したりして、私はその間に結婚したり、お互いの子どものことなど、シェアしていたのですが。
最後にメッセしたのも3年も前だけど、最近ふとしたきっかけでキャッチアップ。色々話を聞いてると、趣味で瞑想に目覚めて、この10年瞑想法教えたりしていたという。
瞑想ってなんだか難しそうだし、敷居が高そうで、今までやったことも、やろうと思ったこともなかったのですが、、、

毎日仕事に家庭に通勤に忙しくって、全然ゆっくり趣味や自分の時間も取れなくってね、私も瞑想でもしようかなー、とボヤくと、"やってみたら?すごくいいから。ビデオ送ってあげる"と。
瞑想法って色々あるようですが、大事なのは呼吸だと。それで、手っ取り早く瞑想のベネフィットを呼吸で体感できるように、と呼吸法のビデオを送ってくれました。
とは言っても彼のビデオはちょっと中級っぽくて戸惑ってしまった。でもその人が参考にしたという同じスタイルの呼吸メソッドを提唱している人のビデオがyoutubeのフィードに入ってきて、こちらのほうが私には取っ付きやすかったので、実践してみました。
Wim Hofというオランダ人のこのヒッピーおじさん。別名アイスマンと呼ばれていて、短パンと裸足で雪の上を歩いてエベレストに登ったり、氷のお風呂に入ったり、修行僧みたいな物好きなことしてるんですが(笑)、まあその寒さに耐える修行についてはまた別途、、、。

Hofさん曰く、私たちが様々な鬱や不安に苛まれるのは、呼吸が浅く酸素が足りないことによる脳内の乱れが原因。深い呼吸によって酸素を体内(脳内?)に取り入れることで体がアルカリに傾き、さまざまなメリットが現れ、自分の体の持っているものだけでナチュラルハイになれるよ。呼吸をして瞑想することによって本来人間の体が持っている力で、肉体的にも精神的にも深い癒しと健康の回復を体験できる、と。
最初は、まったく半信半疑だったのですが、ビデオの通りやってみることに。
深〜く息を吸って、吐き出すのを30回繰り返して、最後に吐いたら息を1分ぐらい止める、その後もう一度大きく吸って10秒止めるいうのを3セット。座るかベッドで横たわってリラックスした姿勢で行う。それだけ。
30回も深呼吸すると、ちょっとクラクラするし、血流が早くなるのですが、終わると、なんだか色んなモヤモヤや、胸につっかえていたものも、全て出て行く感じがして。深い安堵感に包まれ 、肩の荷が降りる感覚が、、、。
なんだ、この感覚は?!と不思議な気持ちに包まれていると、色々吐き出した安堵感からか涙がじわーっと、、。
どうしちゃったの、私 ?と焦りながらも、うるうるが抑えられず、わーっと泣いてしまいました。



でも、泣き止むとすごくスッキリして、霧が晴れたような爽快感。
次の日、どうだった?と彼が聞いてきたので、
"なんか凄かったよ、びっくりした。今まで自分は全然息ができてなかったんだな、体がこわばってたんだな、と思ったし、肩の荷がおりたみたいだし、何だか元気が湧いてくる感じ。"
と報告。
"それはよかったね!その調子で続けたらいいよ。"
さすがに、年甲斐もなく泣きべそかいたとは恥ずかしくて言えなかったのですが、、、

"もしかしたら、やるうちに色々な抑えていた感情が湧き上がってくるかもしれない。でも、それはいいことだから、抑えることないよ。深呼吸しながら泣くと、スッキリするから、全部吐き出したらいいよ。"
と、まるでお見通し。

"うん、確かにそうだったわ、、、。初めてだったから体がビックリしたのかな?でも、すごくスッキリした。"
"僕らの体には、自分を癒すために必要なものは最初から全て備わっているってことなんだよね。このまま続けたらいいよ。"
それで、とりあえず朝、寝る前 などにやっているんですが、ストレスが溜まったり、イライラして行き詰まったり煮詰まったりしても、このメソッドで呼吸して瞑想すると、一気にリセット&リチャージされるだけでなく、ポジティブな気持ちや幸福感、温かい気持ちがふわーっと湧いてくる。いろんな不条理や不完全や理不尽が許せる気持ちになれる。
うーん、、、脳内で何か幸福物質が出てるに違いない、、。
"そんなにすぐにポジティブな影響があったなんて、きっと、君に必要なことだったんだね。しばらくここにとどまって続けてごらん。時機がきたら、次のステップに進むんだけど、その時が来たらまた次のビデオを送るよ。"
次のステップって何だろう。想像もつかないけれど、とりあえず、瞑想のおかげで、心がざわめいているとき、駆け込んで充電できる、自分だけのサンクチュアリ、安全な場所ができたみたい。
今までは、糸の切れたタコのようになんとも不安定で戻る場所のない心だったのだ、とそれで初めてわかった。
すごいものに遭遇してしまったのですが、私に必要だったもので、でも、自分一人では、逆立ちしても、本をいくら読んだりしても決して知り得ずたどり着けなかっただろうし、必要だったということすらわからなかったでしょう。たまたま数年ぶりに連絡してきた彼が運んできてくれたギフトだったのだな、と思います。
だいたい、瞑想を彼が勧めてくるなんて、20年前同僚だった時は、全く思いもしなかった。私の知る当時の彼はもっと尖っていて、ヘビースモーカーで、ピリピリとテンションも高く、どこか近寄りがたかったのに。20年という月日の間、彼も父親になり、歳を取って、魂の成長を遂げ、すっかり丸くなったのかな。
今はどんな顔、姿をしているのかもわからないし、違う国で暮らしているし、これから先、会うことはないかもしれないけれど、、、素敵な贈り物をありがとう!
私たちはいろいろな人とのご縁によって支えられていて、一人ではなにもできない存在なんだな、と改めて実感。
人とのご縁は大切にしなくては