ゼロの焦点&恋するベーカリー&秋深き | よさこいの夏

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spunkyなspecialなsweetyな日々をず~っと(^^♪

2023年12月からこちらへ引っ越しました。

天気も悪いし、なあんにもすることがないので、お昼からDVD三昧と決め込みました。新作2本と旧作2本を借りてきて、どっぷり浸かっています。



「ゼロの焦点」は、松本清張の原作がさすが[E:sign01]最後の10分というところまで、ほんとに面白い映画でした。これが1958年に作られた物語だということに驚きます。そして、Storyも然ることながら、広末涼子、中谷美紀、木村多江の3女優のすさまじい演技に圧倒されました。女優って全くすげえ職業ですなあ[E:eye]中谷美紀はこういう役どころがどうしてこんなに決まるんでしょ[E:eye]美しいが故に鬼気迫る演技が更に際立つ。ホントに引き込まれます。木村多江のあのほんわかした、それでいて強い空気感も素晴らしい。広末涼子の魅力は?と言うと、なんというか美しい女優さんなのに、この人は真剣に演じるほどに、本来の美しさが引っ込んで、逆に人間らしい素が出てくるというか、中谷美紀の対極にいる方のような気がします。



残念なのはラストの10分。私は広末演じる禎子が、中谷演じる佐知子を「ユリ」と呼びかけて、それにショックを受けた佐知子が倒れこんでしまう、あの瞬間で映画を終わったほうがずっとスマートだったんじゃあないかという気がします。佐知子が禎子に「あなたの夫は、本当にあなたを愛していて、あなたとやり直そうと思ってたんだ」と伝える場面は物語的には必要かもしれないけど、映画としては蛇足だったような気がします。最後に佐知子が海で発見されるという場面も。佐知子の罪をかぶってすさまじい死に方をした夫のことが、宙に浮いたままというのも気にかかりました。それでもこの映画、☆☆☆☆です。面白かった~[E:shine]



お次「恋するベーカリー」は、別れた夫婦が、別れて何年もたったからこそ口に出して話せる話、自らの反省を語り合うという点では、なるほどねえ、そうだよねえと思えることがいっぱいあったけど、私的にはあんまり・・・かな[E:confident]どちらかというと、こんな歳になっても、こんなんってしんどいな・・・みたいな[E:coldsweats02]離婚というのは、大変エネルギーのいる事態で、そこから立ち直るには当人同士も、また子ども達もかなりかなり大変だってことが、ちゃんと描かれていたかな?フォローする精神科医や不妊治療の医師などの登場がいかにもアメリカ的ですねえ。メリル・ストリープという女優さんは「クレイマー・クレイマー」から始まって、最近では「マンマ・ミーア」でもお母さん役で熱演していました。もう60歳を超えているとは思えないパワフルで素敵な方ですね。☆☆☆



「秋深き」は、軽い映画かなと思って、適当に借りたわりに、見終わってみると、とてもいい映画でした。軽い映画かなと思ったのは、キャストが八嶋智人と佐藤江梨子だったせいです。なんだかデコボコ夫婦のお話かなと思ってしまった。でもこの話も、原作は「夫婦善哉」で知られる昭和の文豪・織田作之助でした。佐藤江梨子がおおらかで自分に強い素敵な奥さんを演じていて、見ていてもとても可愛かった。ちょっとイメージチャンジしてしまいました。それに舞台が、最近取材で歩いた生國魂神社や天王寺、谷町9丁目あたりになっていて、見覚えのある風景がたくさん出てくるのも個人的に面白かった。八嶋智人演じる夫のまったくもっての馬鹿さ加減がなんとも言えずいい味を出していましたが、それに絡んでいく赤井英和や佐藤浩市が輪をかけていい雰囲気を出していました。そして、何よりよかったのは、八嶋の両親のあり方。昭和の親ってこうだったよなあ。水商売の女性と結婚したことを両親には言えなくて、妻が亡くなってしまうまで、ついに妻を両親に合わせなかった息子。でも、それを知りながらも黙って遠くで見守っていたという父母、夫の両親に何度も手紙を書いていた妻、その距離感の暖かさに泣きました[E:weep]親って言うのはこうでなければいけないなあと思いました。☆☆☆☆です。ヒットした映画じゃなくても、いい映画ってありますねえ。



なんて3本も観てから言うのもなんですが、今日のNo.1は、やっぱ「龍馬伝」でしたねえ。ほんま泣けました。福山雅治の龍馬はホントにカッコイイ。香川照之演じる岩崎弥太郎、大森南朋演じる武市半平太、佐藤健演じる以蔵。すべてが役どころそのもののように思える。こういうドラマってやっぱりNHKにしか作れないよなあ[E:wink]☆☆☆☆☆