この6月にインドのタタに売却されることが決まったジャガー(及びランドローバー)。フォードの高級車部門としての最後の新車となるジャガーXFが日本で正式発表されました。タタはイタリアのフィアットとも提携しており、場合によってはアルファ・ロメオ、マセラティと並ぶフィアットグループの高級車ブランドになる可能性もあります。また、タタに買収資金を提供したのは日本の三菱UFJフィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループであり、今年中に東証に上場する予定です。

タタ・モーターズ(ウィキペディア) もご参照下さい。


さて、デザインはまさしく「現在のジャガー」そのものであり、XK同様イアン・カラムが手掛けています。カラム氏が手掛けたアストンマーティンDB9/DBS、V8ヴァンテージと共通点を感じます。コークボトルデザインにはなっていませんが、4ドアハードトップ的なデザインと室内空間を両立させているとのことです。室内もダイヤル式シフトセレクターなど思い切った先進的デザイン(アバンギャルド)です。安全装備をはじめ電子制御技術がふんだんに使われているのは当然のことですが、グローブボックスの開閉や室内灯の点灯も指先を近づけるだけ。センサーが感知して自動的に作動します。レクサスもここまでは行きません。まさに007シリーズを思わせます。

メルセデスEクラス、BMW5シリーズ、レクサスGSに食傷気味の方に是非どうぞ。アウディA6と共に大いに市場を盛り上げてもらいたいです。

7年前にSタイプの初期型を在庫一掃で購入した私の父親宛にもXFの案内が届いています。その経験から初期型は避けたほうが良いでしょう。また、左ハンドルも設定されていますが、余程でない限りは販売しません。また、購入する場合でも受注後の生産となるため納車まで2ヶ月以上掛かります。イギリス車の左ハンドルに敢えて乗るユーザーは一体・・・。


ジャガーXF

XFのリア

XFの室内

XF


新世代スポーツサルーンのジャガーXFが発売(ホビダス・オート)

ジャガー&ランドローバージャパンは、従来のジャガーSタイプの後継モデルとなる新世代ミディアムサイズ・スポーツサルーン、ジャガーXFを5月16日に発売する。
XFは2007年のデトロイトショーで発表された4ドア・スポーツセダンのコンセプトであるC-XFの量産バージョンで、日本では同年の東京モーターショーで初公開され、すでに受注が始まっている。
ボディサイズは全長4970mm、全幅1875mm、全高1460mmで、従来のSタイプと比較して65mm長く、55mm幅広く、15mm背が高い。2910mmのホイールベースはSタイプと同一だ。
パワーユニットは最高出力243ps/6800r.p.m.、最大トルク30.6kg-m/4100r.p.m.の3.0リッターV6DOHCと、304ps/6000r.p.m.、42.9kg-m/410r.p.m.の4.2リッターV8DOHC、426ps/6250r.p.m.、57.1kg-m/4000r.p.m.を発揮するスーパーチャージャー付き4.2リッターV8DOHCの3種類のガソリン・エンジンを設定。トランスミッションは、すべてパドルシフト付き6A/Tで、スーパーチャージャー付き4.2リッターV8DOHCを搭載した最上級グレードのSV8には、自動シフトアップをキャンセルできるダイナミックモードを採用した。駆動方式は全車2WD(FR)となる。
エクステリアは、XKシリーズに通じるラグジュアリーかつスポーティなスタイリングが特徴。4ドア・セダンとは思えないほど流麗なシルエットでありながら、大人5人がゆったりくつろげる室内空間と500リッターのトランク容量を確保した。
インテリアもエクステリアと同様に、モダンかつスポーティな空間を実現した。ダイヤル式シフトセレクターであるジャガードライブセレクターの採用により、センターコンソールをすっきりとした印象にまとめている。
また、車輌に乗り込むとスタートボタンが赤く点滅するほか、エンジンを始動するとシフトセレクターがせり上がると同時にエアコン吹き出し口が回転して開くスタートアップシークエンスを採用。さらに接近センサーに軽く触れるか指先を近づけるだけでグローブボックスが開いたり室内灯が点灯したりするジャガーセンスも備わっている。
ボディには高炭素鋼やボロンスチールなどを使用し、クラス最高の捩れ剛性を実現。軽量アルミニウム製コンポーネントを採用したフロント不等長ダブルウィッシュボーン、リアマルチリンクのサスペンションは、クラストップレベルのNVH性能を実現した。
さらに、2段階のDSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)や、エンジン出力とブレーキの制御により前輪のグリップを回復させるアンダーステアコントロールロジックを装備。ドライバーがスロットルペダルを素早く戻すと、ブレーキシステムの油圧を高めてブレーキ・レスポンスと制動距離を短縮させるブレーキフィル機能も備えている。
装備面では、SV8にXF専用開発のBower&Wilkins社製14スピーカー・440Wプレミアムサラウンド・サウンドシステムを設定。また、全車にiPod/MP3接続インターフェースを装備。安全面では、6エアバッグやABS、ブレーキアシストに加え、第2世代の歩行者接触感知システムであるディプロイアブル・ボンネットシステムやりバースパーキングコントロールなどが全車標準となっている。
価格は以下の通り。なお、ベーシック・グレードの3.0ラグジュアリーは右ハンドルのみの設定で、そのほかのグレードは右ハンドルと左ハンドルが用意される。

■ジャガーXF
・3.0ラグジュアリー(3.0V6・6A/T):650万円
・3.0プレミアム・ラグジュアリー(3.0V6・6A/T):760万円
・4.2プレミアム・ラグジュアリー(4.2V8・6A/T):870万円
・SV8(4.2V8+SC・6A/T):995万円