2月「遊 俳句」

兼題 「大根」

初蝶のうすき影おく草の上

春塵や音狂ひたりピアノの音

蒜山の尻をふりふり大根抜く

久々に歳時記開く春の昼

大根干す父のか細き腕と脚

シーソーのぎっこんばったん春の雲

水垢離のきほひを渦に裸押し

水ぎはの貝の泡や春浅し

カラオケのマイク取り合ふ春隣

 

徳与寺や和服姿の針供養

早春の明石魚棚にぎやかし

目覚めたる足元ぬるき湯婆かな