「母が(もしくは夫が)腰が痛い脚が痛いと言う時、『私だってあちこち痛いのに』と思うけれど、それは絶対に言わないで、いつも聞き手に回っている」
「ここでは私も弱音を吐けるから嬉しい」
と、あるお客さんが話してくださいました。
えっ🤯驚きでした。
その後、ジワジワと嬉しくなってきました。
というのは、
治さなきゃ
痛みを取らなきゃ
良くなったかな
楽になったかな
そうでなければ失敗だとばかり思ってきたけれど…
その前に何が辛いのかをしっかり伺うことも同様に大事なことであり、お客さんが楽になる要素なのだ、役立っていたのだと感じられたからです。
鍼灸マッサージは、直接病気や怪我の原因を(切ったり、薬を使ったりして)取り除くことはできません。
血行を良くしたり、温めたり、皮膚感覚を刺激して痛みを紛らわせたりして、体を良い状態に保つお手伝いをするだけです。
症状をすぐに全て取り除くことはできない場合も多いと思います。
また、鍼灸マッサージを受けられる方は、
整形外科で、婦人科で、診てもらったけど、服薬しているけれど、
なかなか良くならなくて…という方も多いです。
そういう方の辛さを知って、一緒に治そうとすること自体が鍼灸マッサージ師の役目なのかも…と気づかされました。
また、ストレスを抱えて思い悩むことは東洋医学では「気滞(きたい)」と言い、さまざまな病気の原因とされています。これは自然な感覚として理解できますよね。
女性は、ご家庭では家事・育児・介護の担い手、お仕事でも責任ある立場など、周りの人を支えるばかりで弱音を吐けない方が多いのかもしれません。
そんなことを冒頭のお客さんの言葉から感じました。
弱音も悩みもイライラも、吐き出すことで気滞の解消になります。
コージーにそれらを遠慮なく置いていってください。
お灸の煙でフワ〜っとお焚き上げ、できると思います。
(↑松田町のロウバイ祭りに行ってきました)