明日まで今の事業所は開所しますが、実際には今日までで今年の仕事は終了でした。

昨日夕方、私たちが帰った後に経営者さんとその娘さんとで、内職をたくさん運んだみたいです。

朝、作業場の扉を開けると、段ボールの山となっていました(苦笑)。

 

常勤のスタッフさんは、朝から浮かない顔をされていて、心配しつつも、一緒に作業を開始。

すると「今の自分はここにいてもいいのかな」と。

確かに穏やかで優しいがゆえに、経営者さんの次の立ち位置としてどうかな?とは思うこともしばしばありますが、彼女がいなければ、ここの事業所はダメになるのは間違いないと思っています。

彼女は、長年計理士事務所に勤務していて、経理など金銭に絡むものは、誰もできません。

それだけでも貢献しているとまずは伝えました。

けど、彼女は、経理は誰でもできると。

そこで、私は例えとして、「私と経営者さんは、割とババっと事を起こすし言いたいことを言うので、家族の役割とすればお父さん役。あなたともう一人のスタッフさんは、常に優しく、私たちスタッフもそして何より利用者さんに対しても温かく包んでくれるので、お母さん役なんです。家族としては、お父さんもお母さんも二人そろうから、安心できると思いませんか?利用者さんから見たら、お父さんもお母さんもどちらも必要なんですよ。私や経営者さんができないことをあなたたちにやっていただいているし、逆に、あなたたちができないことは私たちがさっと間に入れば、車で言うと両輪がきちんと回り安定した運転ができるわけで」と。

なんとなくわかってもらえたみたいで、ほっとしました。

そこで、「ここの事業所の利用者さんが辞めたことないですよね?まぁ、増えたりもしませんが…。精神障害の方たちはとても敏感だし、スタッフ同士が仲がよくないことをすぐに察知し、辞めてしまうこともよくある話なんです。実際私が以前いた事業所もそういう敏感な方たちが辞めていくのを見ていましたから。やっぱり、私たちスタッフが、利用者さんに安心してきてもらえている、やめない、それって、私も経営者さんも、そしてあなたももう一人のスタッフさんも、だれ一人かけていなくって、きちんと事業所の輪が取れているから。つまり、安心できる場所だから、辞めないんです」と。

そこで、彼女は「けど、私が2、3日お休みしたって、ここの事業所はまわっていくでしょ?」と。

「確かに作業自体は通常通りだと思いますよ。けど、何日もあなたがいなければ、私たちスタッフも困るし、何よりも、利用者さんはあなたの優しさとかを知っているから、一番困るのは利用者さんだと私は常に思っています。経営者さんは、あなたがいる価値があるから、あなたを常勤スタッフとして雇っているんだと私は思いますよ。じゃなければ、私も常勤スタッフでもいいわけですし。私は私としての経営者さんなりの私が得意とする分野に特化できる働き方をさせてくれていて、あなたにはあなたにしかできないからこそ常勤スタッフさんとして雇われているんだと、私はずっと思って今日まで働いてきました」とお話ししました。

「さらに欲を言えば、あなたが私たちを動かしても指図してもいい立場ですし、この先にそうしてほしいと私は望んでいます。私も自分の立ち位置について、悩んで経営者さんに相談したことがありますが、おそらく経営者さんも私が今話したことを私に簡単にですが伝えてくれましたので。」

すると彼女から「今までも働いてきたところで、なかなか人を上手に使うことができなかったんだよね」と。

この常勤スタッフさんの本音が聞けて、私はほっとしました。

私だって、すぐに怒ってしまって「感情激しすぎ!!」と経営者さんにしかられることしばしあり、この常勤スタッフさんも「もう少しあなたが動いてもいいのよ」とは言われていましたが、彼女がずっと自分の在り方について悩んでいた日々をおもうと、私もそういうことが今までもたくさんあったなと思いました。

もちろん、今もあります。

そのことも、彼女にお伝えしました。

 

誰一人必要ない人は、うちの事業所にはいません。

もちろん、私も、スタッフさんや利用者さんみんながいて、私がきちんと働くことができるのですから。

こんなありがたい職場はありません。

今年の実質の仕事納めも無事終わりました。

明日は、餅つき機でついたお餅をみんなで食べて、残ったお餅をみんなで持ち帰る日となっています。

少人数だからできること。

それに、みんな、個性が一人ひとり強いのですが、うまい具合にその個性をつぶすことなくお互いに補完しあい成り立っている、とても貴重な事業所なのです。