今日は一年ぶりの診察でした。
 主治医は今年度で退職されます。
 主人も同行しました。
 名前を呼ばれ、主人と一緒に診察室へ。
 主治医は「久しぶりだね。半年?もしかして一年ぶりくらい?」
 そう言いはじめ、診察が始まりました。
 「今日は何か言いたいんじゃない?」
 と、主治医は話しました。
 私が仕事をするために単身になることを話しました。
 主治医はちょっと顔色が変わったものの、いつもの私の行動に半ばあきれていました。
 全く知らない土地に行くので、次に行く病院宛に医療情報を書いて欲しいとお願いしましたが、一年も診察をしていないこととクリニックであればそのようなものはいらないのではということで、書いてもらえませんでした。
 主人に今回のことをたずねる主治医。
 主治医は15年近く私を診ているので、今までの経緯を「あなたはこうと思ったらそこへ行ってしまう、こうであるべきとかこうでないとダメだとか嫌だとか、そう考えがち。特に今回は、両親とのいざこざや他にもいろいろあったけど、今まではどこかに頼ることが出来たが、今回はそういうことができないのが、私としては・・・。」
 その後、私には「ちゃんと頼りなさい」と話され、主人には「こまめに連絡など取ったりしてください」と。
 会計へ向かうとき、主人に「先生に今回のことは何にも話さなかったん?!これだけ長いこと診てくれていて、やっぱ、話さなあかんかったんやないか?!」と。
 で、「あの人、お前のことよくわかって今まで診てくれていたんやな。今日中に入ってよくわかったよ。」と。
 私もびっくりしています。
 本当に不思議な主治医で、毎回診察では言っていることとか意味が分からないことが多かったし、私のことどう治療したいのかも、全てわからないままであったのでした。
 だけど、ちゃんと私がこの病気に至った訳も、私の性格も把握していたようでした。
 たぶん、今まで泳がせてもらっていたのだと思います。
 もちろん医者であるから、お薬や入院、外来での診察が基本ですが、この人、人間じみているのだと感じながら自宅に戻りました。