O様のご支援による井戸が完成しました。

 

カンボジアの建設会社 KHJ Constructionsから届いた写真と報告書の内容です。

 

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井戸建設報告書 ( フンセンスクン高校)

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コンポンチャム州のフンセンスクン高校に大型井戸が完成しました。
井戸は水量、水質とも非常に良好です。

 

井戸が若干解りずらいですが、水色のパイプの所に井戸があります。深さ約50mあり、電動ポンプで水を汲み上げるタイプとなっています。 

 

 

この井戸は非常に深く掘る為、建設費用が高くかかりますが、地下水位が下がっても水が出なくなる心配はありませんし、深い地層からの水はとても透明度が高い綺麗な水が出ます。

 

汲み上げた水は隣にあります貯水槽に一度溜められ、そこから学校中の水道へ流れます。 

 

貯水槽は水道からの水を溜める為に作られたものでしたが、学校まで水圧が届かない時が多いためほとんど満たされる事がありませんでした。 

 

この貯水槽を使用することにより学校全体の蛇口で井戸水が使える様になっています。

 

また井戸は瞬間的に大量の水を汲み上げる事は出来ませんが、一度貯水槽に溜め置く事で安定した水量と水圧を常に送ることが可能となっています。 

 

ですので非常に効率的で便利に大型井戸の性能を有効活用できる様な仕組みに作っていると言えます。

 

下の写真が貯水槽です。 水位のセンサーがついていて、満水になると自動的に井戸のポンプが止まり、水位が下がるとまた自動的に水を汲み上げる仕組みです。

 


 

 

 

キムホン校長は

 『大型井戸を作って頂き大変感謝しております。おかげで学校の水道が使える様になり、トイレや手洗い場、蛇口全部が普通に機能する様になりました。全校集会で井戸の事は大々的に発表させて頂きました。 フンセンスクン高校はとても大きな学校です。街の水の問題についても、これで人々の生活を保障することができます。とても名誉な事だと思うと同時にとても安心しました。近隣の村長たちに連絡したらとても喜ばれました。水問題が起こったら人知れず貧乏な人は死んでしまうこともあります。しかし、この井戸の力で近い将来に何人かの人が死なずに済むのは間違いないです。』と語っておりました。

 

こちらは井戸の運用一日目の写真です。 

 

 

最初は貯水槽に水を溜めるのに思った以上に時間がかかったり、しばらく使っていなかった水道管の汚れがでたりして大変でしたが、しばらく水を溜め水を流すととても綺麗な水が強い水圧で使えました。

 

草木は青々としておりますが、今年は異常気象の為、乾季でも雨が降っているからです。

 

 

 

井戸には保護用の壁が作られネームプレートが取り付けられました。

 


今回の大型井戸建設によりフンセンスクン高校の水道施設は機能を取り戻しました。

 

これから毎日約2000人の生徒、先生たちの学校生活に水を提供していきます。

 

非常に有意義な井戸建設になったものと思われます。フンセンスクン高校の大型井戸建設は大成功だったと言えます。

 

                                  KHJ Constructions

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フンセンスクン高校は、コンポンチャム州チューンプレイ群ソート区ダサエン村にあります。

 

中学校と高校を併せた学校で生徒は1900以上、教員は93名、教室数39と非常に大きな学校です。

 


カンボジアの都市プノンペンとシェムリアップ、コンポンチャムの街を結ぶ交通の要衝の街スクンに高校はあります。 田舎の中では比較的大きな街だそうです。

 


校長のキムホン先生です。

 

 

 

フンセンスクン高校には元々水道が通っていました。 しかし、街の人口増加に伴い、水道の水圧が学校まで届かなくなってしまいました。 

 

運が良いと半日ぐらい水がチョロチョロと出ますが、1週間全く水が出ない事も頻繁にある状態でした。

国から井戸を作る予算はもらえるはずもなく、水道施設が強化される予定も全くないということでした。


学校の水問題で特に困っていた事は、

・トイレの問題 

・怪我した時の傷を洗えない事 

・手洗い等(特に体育後)

 ・掃除用の水

 ・地域の公共施設としての機能(干ばつなどの際、一般市民を助ける際に水が必要)


などが挙げられていました。
 

干ばつなどが起こった場合、本来であれば軍隊や国が市民を助ける事になっていますが、現状のカンボジアではこのような田舎の町まで援助が来ることはないそうです。

 

仕事を求め、 スクンの街は貧しい田舎から出稼ぎに来る人増えているそうですが、街は人々を受け入れる体制が整っていない状態です。

 

街に出稼ぎに来ても、仕事もなく、水不足の為、亡くなってしまう人もいるということです。

 

大型井戸は干ばつにも強く、街全体の発展にも必要不可欠であると、校長先生は熱く語っていたということでした。

 

今回、フンセンスクン高校に大型井戸が建設されたことで、学校だけでなく、街全体が抱えていた問題を解決することができました。

 

井戸ができる事で、街が活性化し、より多くの人々を受け入れる事ができるようになりました。また、水不足により命を落とすという心配もなくなりました。

 

O様、大変貴重な支援を、本当にありがとうございます。

 

 

 

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