人生学校虎の巻

前回につづき、美輪明宏さんの著書です。

夫婦、家族、仕事、親子、嫁姑など、あらゆる人間関係の悩みについて、美輪さんが回答しています。

私も仕事柄、もし自分が同じような相談をされたならどんな対応をするだろう、どんなアドバイスをするだろう、バラコミ的に考えるならば、質問の内容から、どんなカルマがあるのか？など、考えながら読み進めていました。

多くの苦労を乗り越えてこられた美輪さんだからこそできるアドバイス、厳しくも核心をついたアドバイスが満載でした。ここで美輪さんからそう言われたら、納得するしかないよな・・・。などと考えながら読んでいました。

著書には、１７歳～８４歳までの様々な悩み相談が収録されていますので、今自分の悩みと近い相談があるかもしれませんし、美輪さんのアドバイスを読みながら、自分に当てはまるメッセージも見つかるのではないでしょうか？

何かに対して悩みある時、その人の前提に問題がある場合が多いのですが、美輪さんのアドバイスは、その間違っている前提（考え方）を、改めるようなアドバイスが多かったです。

現状ネガティブだと思っていることは、実はそうではないということや、不満があると感じている環境にいるおかげで、助けられている部分があるということです。

言ってみればそれが「正負の法則」だということだと思います。

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生きていると色々な悩みがありますが、多くの場合、自分にとってもっと大きな問題を回避する為に、今の悩みに取り組んでいる場合が多いのだと思います。

今の現状は大変だけど、そこから得ている恩恵は何なのか？

自分にとってどんなネガティブを回避するために、今の現状に直面しているのか？

そんな風に考えてみると、悩みに対する考え方が少し変わるかもしれません。

例えば、義理の両親と同居することで、非常に大きなストレスを抱えている。しかし、その同居しているおかげで、家賃や食費を免れ、必要な時に無料で子供の面倒を見てもらうことができる恩恵を受けている。

自分の周りの煩わしい人間関係で悩んでいる。そんな人間関係から解放されたいと思っている。しかし、面倒な煩わしいストレスの多い人間関係があるおかげで、孤独になることから免れている。一人になりたい、解放されたいと思っているけど、本当は一人になることを恐れているのかも知れない。

嫌な夫と別れたい。しかし現実的に離婚できない、子供がいるから離婚できない。それは、離婚することで自分が背負わなければならないリスクと比較した場合、嫌な夫との生活を我慢した方が、それでもまだマシだから、養ってもらえる環境を手放したくないから今の環境を受け入れている。

つまり、今自分が体験しているストレスは、何に対しての代償なのか？　

今のストレスを体験しているおかげで、どんな恩恵を受け取っているのか？

そんな風に考えてみるということです。

また、対人関係の場合、相手の何かに対して腹が立つ、相手のこういう部分を変えてほしい。誰かの事が心配である。そう感じる悩みが多いと思います。

相手を変えることは難しいから、自分の対応や自分の考え方を変えること。そして自分が変われば相手も変わりますよ。というのが、一般的にも良く使われる考え方だと思います。

しかしこれは、頭では理解できても、現実的にそこにたどり着くには、時間もかかるし、とても難しい場合も多いと思います。

そこで、カルマカウンセリングでは、「カルマの法則」を活用することで、「今発生しているその感情は、一体、誰の不理解感情なのか？」と、考えてみるのです。

仕事のカルマ

お金のカルマ

両親のカルマ

自分自身のカルマ

これらについて、客観的に考えてゆくと、今起こっている出来事の「原因」が理解しやすくのです。

すると、今なぜ自分自身が、その悩みを抱えているのか？

何のために、その体験をする必要があるのか？

そして、その体験は、未来的に発生するかも知れなかったどんな問題を回避しているのか？

そして、この体験から、何を得ようとしているのか？

そんな事が、わかってくる可能性があるのです。

ここまでこれば、問題が問題でなくなるはずですし、問題から発生した恩恵も受けやすくなるなるはずなのです。

逆にそこまでこないと、一時的に状況が良くなったとしても、また同じような問題や悩みを体験してしまう可能性があります。

そんな風に、自分自身の悩みや問題に対して向き合うこと、理解すること、その為の指針になる考え方が、「カルマの法則」なのです。

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