宇宙にいちばん近い人 (ポプラ文庫 日本文学)/ポプラ社
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戦後の日本、貧しく厳しい状況の中、日々懸命に生きる、幸子の前に現れたのが、とびきり美形の宇宙人パシャリ。円盤の故障で地球に不時着したというパシャリが居候生活がはじまり、日々振り回されながらも、幸子が本当に大切なことに気付いてゆく。


パシャリのユーモアたっぷりのキャラクターが際立ちながらも、自己啓発的な物語でもあり、さらに戦争の悲劇、シベリア抑留、についても触れられていて、幅広く感じるものがありました。


戦後の貧しい時代を懸命に生きている幸子とその両親、そこには、あまりにも理不尽でせつない物語がありました。


おそらく主人公の幸子の家族の話は、その時代に生きた人達の多くが、誰しも似たり寄ったりの気持ちを体験しているのだと思います。


実話ではないにせよ、こういったストーリーを読むと、自分の悩みがいかに幸せな悩みであるかを痛感します。


生きる為に日々仕事に家事に忙殺される日々。人生を楽しむという余裕もなく日々生きるというのは、今の時代も似たり寄ったりなのかも知れません。


私も今でこそ、自分のやりたい仕事をすることができていますが、OL時代を振り返ると、もちろん主人公の幸子ほど厳しい環境ではなかったにせよ、生きる為に働くのか?働くために生きるのか?そこに楽しみを見出すという余裕はなかったような気がします。



幸子が自分の理不尽さをパシャリに話すと、


「幸子ー自分の選択を家族のせいにしてはいけません。それは幸子自身が選んだことなのです」


このセリフが、とても印象に残りました。


また宇宙人パシャリは、地球人よりも、繊細な感情を持っており、感情の力で、幸子の弟の病気を治す場面がありました。


そして誰かの感情を、転移させる能力を持っている。という設定もとても面白かったです。


誤解していた、とうてい理解できなかった父親の気持ちを、パシャリが幸子に転移させることで、幸子の父親への理解が進み、父の本当の気持ちを知ることになる。その結果、幸子の人生も好転してゆく。

まるで、カルマカウンセリングですね。



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