昨日は8月15日終戦記念日でした。戦後67年、もちろん私も戦争を知りませんが、日本の国民の大半が、直接戦争を体験していないということになります。

だからこそ、この日を忘れてはいけないのだろうと思いますし、今の平和な豊かな日本があるのは、この時代を生きた人達のおかげであることを忘れてはいけないのだと思います。

かといって日々戦争に対する問題意識が私自身も決して高いわけではなく、普段特別戦争について考えているわけではありません。

だからこそやはりこの時期、お盆というのもありますが、戦争のこと考えるという事も含めて、日本人ときして特別な一週間なのだと感じています。

昨日、終戦記念日の特集ドラマで「私は貝になりたい」を観ました。


理髪店を営む一人の男性(清水)が、戦時中にアメリカ兵を殺害しようとした罪(実際には怪我をさせただけ)を軍隊から復員した後の裁判で問われ、BC級戦犯として死刑にされるという悲劇を描いたストーリー。(wikipediaより引用)

戦争が終わった後もなお、多くの人達がこのような戦犯として、とにかく「理不尽」としか言いようのない罪で殺されたり、重い刑を課せられていたという話ですが、ラストシーンで主人公の清水が家族に宛てた言葉が胸に突き刺ささりました。

お父さんは生まれ変わっても、
もう人間なんて厭だ、
こんなひどい目にあわされる人間なんて・・・
牛か馬のほうがいい・・・いや、牛や馬なら、
また人間にひどい目にあわされる・・・
いっそのこと、誰も知らない、深い、深い、
海の底の貝・・・そうだ、貝がいい

深い海の底なら・・・戦争もない・・・兵隊もない・・・
房江や健一、直子のことも心配することもない。
どうしても生まれ変わらなければいけないのなら・・・

私は貝になりたい・・・


もしも主人公の清水が、今の日本の様子を知ったら、一体どんな気持ちになるだろう・・・と思います。本当に今の日本の平和や復興は、もちろん先人達の努力のおかげなのですが、奇跡とも言えるのかもしれません。

戦時中、司令官からの、十字架に張り付けたアメリカ兵を処刑せよ!という理不尽な命令。

そして、その命令に従わなければならなかった清水の苦悩。

その不理解感情(カルマ)が、今度は立場を変えて、清水の捕えられている巣鴨プリズンで繰り返される。

アメリカ軍上層部による理不尽な死刑判決、そしてその命令に従わなければならないアメリカ兵。

そして、理不尽な判決によって処刑されてしまう清水。

そんな理不尽の連鎖がどこまでも続き、誰も報われない。それが戦争なのだ・・・と思いました。

しかし、私達はその恩恵を受けて、今平和の世の中を生きている・・・そう思うととても複雑な気持ちになりますし、改めてその時代を生きた多くの方の感謝と哀悼を忘れてはいけないのだと思いました。



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