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 逝った大切な人を思うとき、
人は悲しみを感じる。

だがそれはしばしば、
単なる悲嘆では終わらない。

悲しみは別離に伴う現象ではなく、
亡き者のおとずれを告げる出来事だと
感じることはないだろうか。

 愛しき者がそばにいる。

どうしてそれを消し去る必要があるだろう。

どうして乗り越える必要などあるだろう。

賢治(宮沢賢治)がそうだったように
悲しみがあるから生きていられる。

そう感じている人はいる。

出会った意味を本当に味わうのは、
その人とまみえることができなくなってからなのかもしれない。

 邂逅の喜びを感じているのなら、
そのことをもっと慈しんでよい。

勇気を出して、そう語り出さなくては
ならないのだろう。

 あなたに出会えて良かったと伝えることから
始めてみる。

相手は目の前にいなくてもよい。

ただ、心のなかでそう語りかけるだけで、
何かが変わり始めるのを感じるだろう。
                            〈悲しみの秘義より抜粋   若松英輔〉

この文章を読んだとき、止めどなく涙が溢れた






この本を知ったのは

住吉さんのブログからです。

かわいいガラス仏具をとおして、
大切な人をお空に送った方々に寄り添われ、

そして、娘さんと共に生きていらっしゃる
住吉さんの活動、

娘さんをいつも優しく包み込んでいらっしゃるような心の有り様(このような表現でごめんなさい)に、感動しました。

ブログのなかで、この本のことに触れられています。