父が一通り経緯を聞き終わり、私に聞きました。


帰れそうか?どんな具合や?と。私は自分の今の状態で、長い飛行機移動に耐えられる自信がなく、そのままを父に話しました。


2人でしばらく考えた結果、とにかくこのままここに居たんでは治らないで悪くなる一方だから、覚悟を決めて帰ってみよう。


そう結論が出たので、点滴を外してもらい、父は支払いをして、医師に診断書を書いてもらって夕方、病院を後にします。


空港へ行く途中に、和食レストランで3人でうどんを食べました。私は全く味がせず、ただ流し込みました。


空港に着き、父のオープンチケットを私達と同じ便に指定するのに手間取ったり、私は飛行機に乗れる証明をしなければならず、医師の診断書やレントゲンを見せて、やっとチケットがもらえました。


その後も、途中何度も体調は大丈夫なのかと聞かれ、必死で大丈夫なフリをして、何とか空港内部に入ることが出来ました。


次の試練は出発までの待ち時間でした。2時間もあるので、その時の私には地獄です。イライラが限界でじっとしていられず。


友達が私の手を引いて、お土産屋さんをめぐり、気が紛れるよう手伝ってくれました。お陰でとてつもなく長く感じたものの、何とか時間が過ぎました。


搭乗待ちエリアに入る頃、なぜか急に落ち着き始め、頭が少し回り始めました。最後の難関の搭乗チェックも無事に通り、飛行機に乗れました。


飛行機は、私の体調を考えて一番前の席にしてくれていたので心強く、とにかく時間ができると苦痛なので、眠るが勝ちと、すぐに睡眠導入剤を飲んで、眠りました。


途中に目が覚めましたが、パニックになるのは何とか抑えられ、飛行機は日本に着きました。


意識が半分もうろうとしながら、荷物を受け取り、入国審査などを終えた時、本当に日本に帰って来れたんだ〜という感動で、胸がいっぱいでした。


日本に着いた安堵感と、それまで入っていた力が抜けたのとで、帰りの車の中では頭がこんがらがり、一気に調子が悪くなっていました。


家に着いてからは、一気にうつが爆発して、病院へ急行しました。


けれど、ここは日本!日本に居る限りは大丈夫!やっぱり日本が一番です。


こうして、私の恐怖のバリ島旅行は終了しました。色んな人に助けられて、父の迎えのお陰で日本に帰って来れました。


一緒に行った友達にも、父にも、HISのスタッフにも、皆んなに感謝の気持ちでいっぱいです。